私達の武術普及活動は私のパターンでは水曜日を休日としていて、今年度から木金土日が比較的キャリアの長い皆さんにもう一度統一教程で初段階から行い始め、今はもう中段階教程と行っていて、月火が初段階教程を行っています。

先ほどまで、この木金土日の練習過程を振り返って内容を整理し、次回の展開を再構築していました。

現代日本では中国武術の専門学校というものはまだ存在していません。

このことについての理由はもう今までに多くの皆さんに伝えてきたので、もう私は実践家として、実現のみを今年度から目指しています。

しかし現代日本社会では多くの大学やスポーツクラブでさえ経済的に運営が厳しい状況なので、私は無理をせず、

確実に努力をしている皆さんに寺子屋形態のような活動でいいので、着実なレベルアップと多くの技能体得者を育成しようと考えています。

私が思うに、教育というのは今や有名学校だから、とか施設が立派だから、行えるというものではない時代になってきています。

私が今現在行っているのは武術教育家という存在になっていると感じています。

日本国内で多くの方々が今や「カンフー」や「中国拳法」という名称で「何とはなし」に興味を持たれている、

中国武術という世界は、謂わば古代中国から起こった軍事技術や行動から長き時間の構築を経て発展してきた「武道性体育運動」というものです。

そこで既に活動をしている方々でも、中国武術の魅力を「何とはなし」状態で留まっていることが多くあるように見えています。

今年度から私達の武術活動では、全員がはっきり「何とはなし」でなく、基本的に誰ででも「何とは何である」を理解でき、それぞれのレベルで体得できるようにしていこう、としています。

これらの中国武術の特徴を正しく含むものとして、

「健身武術」「競技武術」「実用武術」の3つがきちんと配合されて、より多くの拳種、より多くの器械があってこそ「中国武術らしさ」といえると考えています。

今までは「健身武術」のみ、「競技武術」のみ、「実用武術」のみ、

(たまにすごいな、と思うことは健身としても、武術としても成り立っていないのでは、という項目を感じてしまった時です)

という3つがすべて組織的にもバラバラな状況でそれをまとめる気配もまったくになっていないからこそ、日本国内の中国武術界はそれぞれまとまることなく(それぞれに利己主義的でまとまりたい気もなし)発展が今ひとつ、ということが組織的「何となく」の理由です。

伝統日本武道は「実用性」があって、「競技性」もできて、「健身性」も高まっているからこそ、発展と普及がいいかたちになっている事実を確認することが大切です。

世間で多くが感じている「今まで」と「これから」をいち早く切り離して、新しい発展行動に移していくことも、武術活動でも大事だと思います。

私どもは昨年度後期から、除々に試験的に開始してきて、今年度から私たちの武術活動での全員がこの認識の元にすべてをまとめて統一できるようにしました。

これは将来的に私は専門の武術学校設立を目指している中で今年度はとても記念的な年になるだろうと感じています。

今の日本では、こういった行う勇気と、行ってもらえる勇気、共に発展を目指す小さな勇気の積み重ねにしか、希望ある未来を実際に得る手段はない、と実感しています。

政府や企業、行政は基本的に上層部の多くの人たちは世代的に「利己主義者」が基本的に構成しているものと見て、私の世代からすると彼らに期待もあてにしない方が賢明だと、

今までに経てきた社会での実際経験で確実な理解をしています。

昨日からは棍術での対打も始めました。

やはり日本国内での武術指導は短い時間内で質も高く、できるだけ多くの内容をお伝えしなければならない、と考えているので、

経験的に先ず実体験を指導する側、練習する側もやってみて、実際やってみたところから、反省して方法を精査して、次回に繋げていく、これがベストだと思います。

今年度からは、今までの「健身武術」を原則として武芸としての基本を重視し、昨年から再スタートした伝統武術ルールにおける「競技武術」では、その年度で武芸の技で腕試しをしてみたい方々があったら「「競技部」を発足し、競技会終了と共に解散します。

そして全員が基本に忠実に実用できる武術の攻防技術を実際に体感して、技能における正確な「武術感覚」を知り、

結果として、反射・反応感覚を高め、武芸者としてでの「自信」を各自各自でのペースと各自各自でのレベルアップの理想に合わせて進めていきたいと思います。

この経験の積み重ねが、いずれ日本国内でも「正しい中国武術」を目指したい人々が増えてきた、その時がひとつの目標である武術学校創設に近づくと思います。

しかし現実に今やらなければならないのは良質な教育者の育成、武術に関心を持ち共に発展を目指す人々を発掘することにあると思います。

学習教材やシステムは、この6年間で完成してきたので、今度は教学法などの教育活動システムの構築を基本認識を統一し普及が出来て、

一般練習者、練習活動をリードできるようなナビゲーター、そしてインストラクター。

そこから教育者というようにステップアップを図れてこそ、次に繋がるだろうと感じています。