私が中国武術界に入ったのは今から31年前になります。そして中国の上海武術界と28年前に直接の縁を結ぶようになり、それから安徽省、湖北省、北京と中国武術専門機関を訪れ何度も往来を繰り返し続けて多くの技能・技術と理論を学び得ることができました。

私は12年前に中国武術研究院横浜武術院として中国武術の専門研究機関というスタイルで始めました。

ここまで来るにはとても様々な理由がありました。

私は日本によくある活動形態とは一線を画し、北京にある中国武術協会本部にある機関で当時は北京体育学院の教授たちらが構成する中国武術研究院の行う事業にヒントを得て、日本式中国武術研究院というかたちで自身が、この業界でのシンクタンク組織の主席研究員となって始めました。

本場の中国武術研究院では中国全土における中国武術を発掘調査で訪問してそれらの武術拳種を、健身、競技、格闘技術の三方面での活動分類を医科学、体育運動、ビジネスモデルの三方面から分析、解析し古く長い伝統技芸を現代的にもより多くの人々に受け入れ易くしながらも新しく編集しまとめ直したり、古来の伝統スタイルの保存、などを行っていました。

私は個人的に現在は上海体育学院武術学院、かつては上海体育学院武術教研室の首脳教授陣の皆さんとの長い付き合いがあって中国武術研究院での上海体育学院が手掛けている事業についても多くの詳細を知ることが出来て、本場中国における中国武術発展事業の運営方法からヒントを得て日本版中国武術発展事業のための研究機関としてこれまでに多くの仕事を行ってきました。

個人的で行うには経済的サポートが必ず必要なのでフィットネス業界の企業から事業委託という支援を得ながら、日本でのフィットネス部門で、

中国武術拳種、気功、太極拳などを、健身、競技、格闘技術の三方面での活動分類を医科学、体育運動、ビジネスモデルと本場と同じく研究分析して運動プログラム指導、指導者養成などを行ってきました。

ようやくここに来てかなり大きな収穫を得始めてきた感覚を思います。

しかしながら自由資本主義経済という世界はシビアなもので、長き不況、2年前の大震災の影響もあってバブルで大きくなったフィットネス業界も全体的に落ち目になってきています。

私を支えてくれていた企業でもこの2年間は時代の趨勢における人事異動が多くなり、経営、首脳陣の変遷も多くなりました。

中国武術協会も同様でちょうど今全人代が開かれていて指導者は全部入れ替わり、当然国技の中国武術も北京中南海政府のお膝元組織でもあるので、昨年から大きな人事異動がありました。

日本での武術関係者、愛好者たちにはほとんど知る機会がないと思いますが、今中国武術協会、国際武術連合会は大きな方向転換を行い始めました。

今までの海外普及はひと段落して、中国政府の方針での内需拡大政策を重要視して推進し始めました。

これが何を意味するか、解るかどうかでこれからの流れが展望・予測できると思います。

私の方針もそれを受けて方向転換をするのが今年になりました。

昨年は今年を導くための一年間の計画でしたが、自分が思う以上に皆さんの大きな頑張りにとても嬉しく思っています。

今年からは我々も内需拡大、中国から卒業をして日本版中国武術発展計画を始め、新たな日本文化になるべく、

「健康増進:健身」「スポーツ競技」「格闘技術:武道」としての三部門で各自に向いたスタイルでの発展的普及活動、そしてこの三部門すべてに精通する専門家、指導者養成、そして日本的発展事業に向けた一歩を踏み出す年にしたいと思います。