自分が世に尊敬している職業は農家や漁師などの人々の「食」を支える生業をしていらっしゃる皆さんだと思います。

四季の暑さ、寒さの中で大自然を相手にして生涯をかけて行われるのは本当に凄いことだと感じています。

そして工芸などの職人の皆さんです。

我々の生活の利便性や心を和ませてくれることが営みを支えてくれています。


そして芸人。

私も武芸を行う者で僭越ながらも芸人のはしくれの一人だと思っています。

本当の芸人は「芸」を通じて人々を喜ばし楽しませ、農工の皆さんの生活に励みになるような存在であり、

古えから続くこの3つの存在は今現在の時代でも必要なものだと思います。

しかし現代日本社会では「商業」ばかりが増えてしまい、楽をして大金を儲けよう、と考えてばかりいる人々が多くなった気がしています。

どの業界でも誰かが負けることで勝者が残り、その勝者の企業の者たちだけが配当を得て、毎年不安定なその繰り返しを全員でしているように見えています。

そのことで不安から逃れることができなくなるのはそのことゆえに全員になってしまっています。

何故なら椅子取りゲームを老若男女全世代でやってしまえば必ず生き残れる人が少数になり、その少数のために大勢が存在することになるからです。

日本経済が、この4年前まで2008年ほどまでの世界経済の中では通用していたことが、今の国際社会ではBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)の発展と東南アジア、韓国、台湾が伸びてきたことで、

この従来型資本主義システムそのものの中で、今のままでは日本経済全体が好景気になれることは今後難しいでしょう。

これからの選挙後でもおそらく国内の経済立て直しには時間がかかると感じています。


自分が思うに、やはり「芸は身を助く」というのは本当で日々無心で一生懸命な生き甲斐を持っているのは幸せだと思います。

農家は一生懸命に大地と向かい合って地道に働き、漁師は海原で必死に仕事を頑張っています。

現代日本社会では何か大自然と向き合っているのではなくパソコンの画面に映る文字とだけに向き合っているようなことも考え直すべきのように感じています。

自分は感じるに毎日報道されている欧米経済の崩壊だとか破綻事情に付き合っている日本の一部の人を含む世界中の政財界が滅びても、必ず普通の人々たちは生き残っているはず。


彼らがいなくなっても自分には武芸がある。

人が生きている限り、楽しく生きていくために芸は仕事になる。


農家の方には大地がある、漁師には海がある。

工芸家には自然があれば何かできる。

農と工と芸の道を行く真の者は永遠に生きていける力を持っていると思うのです。