
先週木曜日の夜に上海から戻ってきて、思えば久しぶりの夏の上海滞在でしたが毎日の気温が37~38℃で大会ハードスケジュールをこなす中で頭の中が慌しくて日本に帰ってきてからもなかなか疲れが抜けなかったのですが、ようやくリラックスできるようになりました。
大会を振り返ってみて、いろいろと思うことがありました。
今回の上海大会ではカテゴリー別に分かれて競技会が行われました。
最初は午前中に高難度武術競技から始まり、中国からは上海武術隊代表が出てきました、海外勢ではシンガポール、ロシア、フィリピン、ドイツ、アメリカがエントリーをしてきました。
このカテゴリーではまだ最近作られた新しいルールで中国国内では2003年から始めて国際大会のルール採用にしたのが2006年でした。
当然ルールを熟知していることも、その動作での練習環境においても有利な上海チームが上位を独占しました。
難度ルール競技会は1時間半ほどで終わり、その次からは伝統武術ルールをスタートして2コートに分かれて上海精武体育総会の伝統項目と海外勢を中心にした競技会がスタートしました。

第2会場では剣道が始まり、日本を手本に中国が学び、切磋琢磨していて、とても素晴らしい雰囲気でした。
途中、大会スケジュールの変更もあり、日中韓三国太極拳交流会が始まってから進行がとても慌しくなり、とても大変でしたが、
やっぱり会場はとても盛り上がってきていました。自然に良かった選手には拍手が送られるようになり、武術大会本来の面白みが出ていたと思います。
その中で常勝ロシアチームに対抗した我々はその中でも目立った存在だったと思います。

2日めは健身気功大会。

イスラム系武術の査拳・心意六合拳などを含む内家拳競技会、呉式太極拳大会、そして上海精武体育総会の武術段位一段~六段、秘宗拳、華拳、その他伝統拳と新武術段位制の競技会が行われていました。

第2会場では詠春拳競技会が行われていました。

こちらはまだ上海では普及が始まったばかりで、2010年の香港大会のレベルからみるとこれからの進歩が期待されることでしょう。
以前は審判団がすべて上海体育学院の方々だったのですが、今回は難度競技会のみ担当で、
伝統ルールは新しい審判団、健身気功では上海健身気功管理中心、剣道、詠春拳、伝統項目でも専門分野での有識者や関係者を加えた審判団構成になっていて、今までとは異なった進行でした。
思ったのは確実に中国武術界は大きな変化への一歩を踏み出し、新たな改革へと進んでいることを思いました。