自分は長く武芸の道を歩いてきました。ここまで来た時のことをいろいろと思い出すことがあります。

それは人を思う時、あるいは様々な「はたらき:仕事」を思う時。

人は何かを辞めたり、何かから別れたり、離れたりすることを日々繰り返して生きてきています。

人はそれぞれに多くの理由をもって行動を起こします。

そして過去におけるその行動の数々の結果の積み重ねによって「今」があります。

最終的に人は、自分以外ほかの人の意識をコントロールすることはできないと思います。

たとえそれがその時に倫理的に正しくて、であったとしても。

いつしか自分はこう考えるようになりました。


時間が経つのを待つことだ。


自分はひたすらに道を歩み続けることだけを重視しています。

ある思いを寄せた人が、いつか世間や人を理不尽に思ったり自分の心身に憂いを感じた時。

「あの人たちは良かったな」「正しかったな」「今何をやっているんだろうか」と

思い出してもらえるようなことがあっただけでも道を歩み続けている人にとっての大きな意義があることだと思います。