私が主宰となって始めた中国武術研究院の横浜武術院は昨年で満10年を迎えられました。

この10年間の中で一番初めに行ったのは武術隊と武術班の創設からでした。

そして2002年から養生部門を創設し、日本式の養生導引操・気功体操を編纂しその指導をスポーツ・フィットネスクラブや日吉の丘太極拳同好会と横浜銀行行友会で行ってきました。

そして健身気功、伝統気功五禽戯の普及活動に力を入れてきました。

そして今までは中国武術や太極拳、健身気功などの功法を中心にしてきたのでしたが、

今後は日本武術である剣術・太刀之術を新しく編纂ができたので創始活動をこれからは力を入れて行っていきます。

ここまで来たのは理由があります。

自分がスタートしたのが剣道、日本武道からでした。

そして中学生から中国武術へ転進し独学の半年を経てこの秋9月で満30年が経とうとしています。

実を言えば、中国武術は自分の感覚にピッタリで少年~青年時代では腕白でやんちゃ坊主で時には暴れん坊になり、とにかく時代の中でひねくれていてわからずやだった自分が特に性に合っていたのでした。

安徽省武術隊や湖北省武術隊での特訓を受けていた時には、とにかく毎日が心身共にくたくたになっていて、武術の練習以外では寝ることと食べることだけがとても大事なことを知るようになりました。

そして30歳を前に邱丕相老師から学んだ馬王堆導引術と健身気功、そして気功の奥深く究極な洗髄の術の研究とその実践と実体験で多くの自己修練を積んで体得できました。

そして3年前に3回目の学びの総決算もあって招待を受けた華侘五禽戯の故郷、亳州で行われた第一回中国健身気功博覧会・華侘五禽戯養生健身節で何回かエキシビジョンを行った中で、

宴会中に「成澤は今までにはどういうものをここまでに学んできたのだ!?」と58代の修海燕老師に聞かれました。

1985年に初めて上海体育学院へ来て、健身気功五禽戯の総編者である邱丕相老師に学んだことや安徽省武術隊で学び、賈平師兄と知り合ったことや、たくさんのことを語りました。

そして「お前は日本の武道を知っているか?」と聞かれました。

私は「はい、当然私は日本武道・剣道の出身で実のことをいえば、もっと多くのすべてを知りたくて歴史的に関係のある中国思想・哲学そして中国武術、気功を本場で体得したくなっていたのでずっと往来を重ねてきました」

修老師「そうか・・ ではそれをやって見せてくれ」と言いました。

「そうですか・・、ではやります」と答えました。

即興に数分間の内で何をやるかを考えました。

私は「当然、日本人だ。武芸者だ、そしてもっと可能性を高めるためにそれから本場中国へ来るようになっただけなのだ」

「自分を見せよう」

私は「何か日本刀に似たものを貸してくれますか」と聞きました。

生徒が剣の鞘を貸してくれました。

それから、拝礼をしてから正座をして、座ってからと立ってからの居合いを即興でやりました。

修老師は喜んでくれました。

自分も思えば、この数分間で先生からの偶然なきっかけである刺激を受けました。

次の日の朝と夜に曹氏公園での練習があり、午後は新しくなった曹操記念館を見てきました。

夜の練習が終わって先生方と食事をしている時に老師が「昨日の日本剣術は良かった」

私「ありがとうございます」

老師「お前も知っていると思うが、この今いる場所の曹氏公園の地は今から1800年前に日本での邪馬台国だった倭の時代に使節団がやってきた土地なのだ。お前は何かその縁があるのかも知れないね・・」

私「ありがとうございます。私の身近な血縁に中国と関係する者はいなかったのですが、私が思うにそんな気がしています・・」

老師「飲もう!!乾杯!!」

そんなことがありました。

そして、それから3年。

考えてきたのは、一度は日本武道を完全に離れてしまった自分がどのように日本の武芸や精神の奨励にはこれからをやっていくか。

そういうことを考えていました。

ようやく今年、新日本武術 太刀之術・剣術をやっていく決心が出来て、その技を編纂し終わりました。

ここ数ヶ月は武術院の活動でも行っているのはその為でした。

今後の横浜武術院の活動では中国武術、日本武術、その両面からも活動をしていきます。

そして一昨日に最近親交のある韓国料理店のマスターが偶然にテコンドーをご披露してくださり、皆さんに紹介できたことを嬉しく思います。

いつか、近いうちにマスターにお願いしてテコンドーの講習もできたら、アジア武道連合もできるようになると思います。

そして教え子たちがこれからのこのアジア連合武道の普及や交流活動としても今後より高めていき、職業としてでも成り立てられるようになって成長してくれるのを願っています。


横浜武術院 新日本武術 太刀之術

七つの太刀の術。

居合いと立合いにおける抜刀のわざ。

一、正座からの抜刀。

二、蹲踞からの抜刀。

三、立ち居における抜刀(発声と歩合わせ)。

四、受け討ちの型。

五、上段の構え 討ち上げの型。

六、中段の構え 払い討ちの型。

七、陰陽の型。

対戦型

一、立ち居合いにおける抜刀術(歩を合わせる)

二、受け討ちの型。

三、上段の構え 討ち上げの型。

四、中段の構え 払い討ちの型。

五、陰陽の型