今の日本を見て感じることは同じものなのだが、異なる側面が見られます。

一つは閉塞感が政治経済界に蔓延している、というもの。

一つはそれが何故起きたか、といえば物質的にすべて恵まれている、ということ。

世界の中でこんなに国際色豊かになっていて、若干の問題はあるが とても良い状況があることを気付かない人が多いのに意識して欲しいと思います。

確かに、若い人たち、あるいは定年退職した人がなかなか再就職できない、ということや、

我々の中年世代でもいろいろと余裕がない、と感じている人があると思います。

物質消費だけを重視した社会、

仮想現実的な空想を追いかけさせられるような社会からの視点や考え方を捨て、自身を変えていくことだと思います。

今までに言われてきたことが、不自然なことが多々あったことに気付くべきだと思います。

武術、武道は人間形成の道です。

己の技を磨き続け、心身のはたらきを良くして、

先達や後続の人を思い、毎日の切磋琢磨や鍛錬を通じて相互に喜びや達成感を得ていくことができます。

派手な衣装も要らないし、大きな音響も要らない。

うまくいかないことがあっても、じっと忍耐:忍び・耐えながらでも根気よく次のチャンスを待つ。

四季折々の中で稽古をしていくうちに師や仲間に尊敬や謙譲の精神が自然に培われ、

その思いのつながりは民族、国家を越えて誰でもどんな仕事をしてでも役立つことだと思います。

そして流した汗は嘘をつくことはなく、正しくあれば時間は必ず最終的に自身の味方になってくれることを知るはずです。

武術・武道文化こそ大事にしていけば、これからの日本をまだまだ良くしていくことは可能と信じています。