春望 杜甫

国破れて山河在り

城春にして草木深し
時に感じて花は涙を濺そそぎ

別れを恨んで鳥は心を驚かす
烽火ほうかは三月に連なり

家書は万金に抵あたる
白頭の掻きて更に短く

渾すべて簪に勝たえざらんと欲す



有名な、国破れて山河在り で始まる杜甫の詩。

今の世界を見て、想うことはたくさんあります。

日本を見ても想うことはたくさんあります。


私の想いは、

国破れても、山河と人はあり続ける。

国滅びても、山河と人はあり続ける。



日本でもかつての国家と王朝は滅び続けてきた歴史があります。

江戸幕府が滅び「脱亜入欧」の政府方針のために亜細亜を捨てた歴史。

第二次世界大戦で敗戦を喫し「大日本帝国」も滅んだ。

それまでに、室町幕府、鎌倉幕府すべては滅んできた。


その歴史。


滅びるものは所詮作り上げられた「かたち」にすぎない。

「かたち」のない「かたち」


見えない「心」のはたらきの強さ。

これが今一番大事。


「魂」は強く、時代を超える。

永遠の生命。

それは人の「心のはたらき」の精華のことである。