冬至まであと1ヶ月。

日当りは一年間で一番短く弱くなっていき、強い寒気がやって来る時候の訪れです。

あちらこちらで咳き込む人が増えてきました。

今年は世間の多くが「流行性感冒」所謂インフルエンザが広まっている、と報道し

人々もそれに迎合して そう言っています。


これからはいつも通りに季節型のインフルエンザの影響も日本にはやって来ます。


風邪をひきやすいという方々も現代社会には多くなったと思います。

私の所感では、呼吸力が弱くなった人々が多くなったことが原因であると見抜いています。


大事なことは 呼気と吸気、つまりは呼吸における肺活量の弱体化です。

哺乳類で二本足立ちになった人間は、視界が高くなった分、大脳での前頭葉部分は発達しました。

そして思考力は向上したと感じますが、

本能的な小脳における運動分野での「脳力」は衰えていったと思います。


「脳」に必要な栄養素は酸素です。

脳に酸素が足りなくなれば思考の力も低下し貧血も起こりやすくなります。


そこで呼吸力のメカニズムを見直せば、

これは肺での肋間筋や横隔膜での「呼吸筋」によって膨らむ力と萎む力のコンビネーションで

初めてその人の持つ肺活量が決まります。


四足の動物をよく見れば いつも前足と後ろ足を交互に動かしながら歩き、よく走ります。


そして四つん這いで動くからこそ、

肺の周りはのびのびと歩き、走るごとに呼吸と足運びをする足周りの下半身の筋力は強くなるのです。


姿勢では肋骨周りの肺、肝臓、脾臓などの臓器は下へと重力が向い 

下半身の大腸や腎臓に繋がる膀胱に負担はかかりません。


そして姿勢の悪い人、これは本人は気付かぬうちに前屈みが普通になり、

背骨が曲がり 脊髄神経のはたらきも鈍くなり、

しかも喉の気管支がうつむくことで圧迫されていることがあります。


それにこれからは空気が乾燥していき 眠っている間にも鼻の粘膜が乾き、

それが塞がって、つまる原因になりやすいのです。


それからは意識的にも息を鼻から通すことができなくなることから、

空気の通り道、発声、飲食の通り道が口~喉一本になることが

多くの風邪の病の諸症状の原因になることがあります。


(鼻づまり、これは無意識での習慣で鼻をすすっている人がいますが、それは止めましょう。

自分で鼻づまりを起こす原因を自分で作っています)


人間は二本足になったが故に体内には重力による負担を生じました。

欧米アメリカ的フィットネスは逆三角形体型が理想として、そのトレーニング方法を考えています。

私が思うにアメリカ社会はぶくぶくに太って限りない横広がりな肥満体型(他人に迷惑になる)が

とても多く存在していて、

そのことで彼らの脳の動きや体の動きが悪くなる連中へと、

見た目からその違いを見せつけて

格差意識を植え付けるための「アメリカ的意識」が働いているのを感じます。

(今の日本も少しづつ近づいているようです)


人間の意識感覚が高度に日々常に敏感で、いい形で働くためには、

動物的意識を取り返すことが大事です。

(1800年の歴史ある中国の五禽戯を創始した華侘は既にそれをその時代に知っていたのです)


普通一般の知恵のない人間だったならば 年が経つにつれ 歴史的教養から学ぶこともなければ、

ただ「無知」ゆえの法則の流れに従い、ひたすらに自己本位で身勝手な生活のあげく 

だらだらと足から下半身の力は弱くなり、

そして呼吸が止まった、すべての生き物の生命は終わることを見届けるだけを知るだけです。


逆発想のできる人は、

呼吸の力を高めて、下半身強化を務めれば生き物としての力は高まる、

それが「不老不死」所謂「不老長寿:不老長生」の知恵と工夫なのです。


これらの知恵は人間以外の動物たちは 実は皆ほとんどが本能で知っていて、

ほとんどの知能に長けていると自負している人間たちだけは本能が弱まりそれを知らない。


力強い「動物的本能」を呼び戻す、これが今の現代社会に欠けた大事なことです。


そしてもう一度「動物的」な立場から考える。

野生動物は肉体と精神の働きが衰えたらその役割と生命は終わる。

人間は脳が発達したからこそ、

その経験や体験と記憶力の高まりが「長老」というべき有能な人物を生んできた(特に東洋においては)

今の世は、若き人々の多くの肉体と精神が早く病んでは衰え、長老はどんどんといなくなっていく。


ここに私は時勢への懸念を思いますが、


同時に私がいつか長老になるべき生き甲斐を見出しているのです。