日々あちらこちらでレッスンを行い、電車の中や街の中を見渡しながら感じることはたくさんあります。

一時期の日本でも格差社会なんて言っていた時期がありましたが、

実は経済力の格差なんてあまり関係なく「教養力格差」が全世代的に大きくなっているのを感じます。


真の「教養力」とは、より今を充実させながら生きていくために必要な力であり、

五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚(舌)・触覚)から常日頃から得られて自分自身が

「教えられ」「養われていく」能力です。


たとえれば、

鳥に翼があり、何万キロも飛行することが出来、虎が牙を持ち強く生き抜いていくことのできる力です。


これは学校教育の場のみで教えられるものでなく、毎日の生活で培われていくものです。

人はどんな名門校を出ようとも、どんな一流企業に勤めようと、どんな公職についたとしても、

それはその人の持つ教養力がどんなところからも

身体から滲みでてくる「品位」と「風格」から感じられるものです。


物事の結果は人それぞれの毎日の行いの総合からできていきます。


人間は誰でも正しく倫理道徳の上に基づき自由に何でもできることを認められています。

不景気などの世が乱れていくのは人の法において不適切な行いが横行していたからこそ、

そうなったに過ぎません。


教養力によって生まれたものは人の心に優しさや潤いを与えるものです。

伝統的工芸や舞台、食文化や音楽。私たちが行っている運動もそうです。


ただうわべだけの気分を紛らわす感覚や見てくれだけのものは心を満足させることができないでしょう。

心からの満足を知っている人は、また更に「教養力」を身につけていき、

どんな時代であっても何が起きても悠然とした楽しみを知っていると思います。