$横浜武術院・日本華侘五禽戯倶楽部のblog-チベット展

09年9月19日より、2010年1月11日まで上野の森美術館で行われている

「聖地チベット」展を 昨日は見に行ってきました。


私がチベット密教に興味を持ったのは2000年頃、気功や導引を真剣に始め、

山登りをしては山頂での意識呼吸法や瞑想、静気功などを行うようになりました。


私が日本人の歴史的人物で尊敬しているのは聖徳太子と弘法大師空海です。

空海の密教に関心を持っていたことから「チベット密教」にもより興味がありました。

そこでも影響を受けたのは活仏ダライ・ラマ14世の書物を読むようになってからです。


その密教的解釈において、特に素晴らしいと感じたのは、輪廻における「十二支縁起」です。

十二支とは、

無知(無明)

行為(行)

意識(識)

名称と色形(名色)

そして 六つの領域(六処)

接触(触)

感受作用(受)

欲求(愛)

執着(取)

生存(得)

誕生(生)

老衰と死(老死)

の十二項目を指します。


これがあることによって、かれがある。

これが生じることによって、かれが生じる。


無知によって行為が生じ、行為によって意識がある。

意識によって名称と色彩がある。


名称と色彩によって六つの感覚領域がある。


六つの感覚領域によって、接触がある。

接触によって感受作用がある。

感受作用によって、欲求がある。

欲求によって、執着がある。

執着によって「生存」と呼ばれる成熟した業がある。

生存によって誕生がある。

誕生によって老衰と死がある。

輪廻における諸事物を生じさせる条件はすべて無常なものである。

あるいは、条件が無常であるからこそ諸事物が生じる、と言える。

「空」


これはダライラマ14世の著書からの文章からの抜粋ですが、大変感動致しました。

昨日はそのチベット展で多くの密教美術や文化に触れられました。

そして導引や気功の研究をしていると「瑜珈:チベットヨガ」との関連性や共通性も多く発見できます。

是非とも、より多くの皆様にも素晴らしい「聖地チベット」展をご覧いただきたいと思います。

きっと多くの暗喩やインスピレーションの中から学ぶことが生まれるでしょう。