朝日スポーツBIG-S綱島で「レベルアップ太極拳」講座を受け持っています。
そのことで太極拳を日本で指導しながら、ずっと感じていたことを綴ります。
http://ameblo.jp/yokohamabujutuin/entry-10142409456.html
今現在1週間で、横浜を拠点に
私が主宰している横浜武術院や日吉の丘太極拳同好会での地域密着での指導と、
あちらこちらと 東京首都圏でのスポーツクラブと
横浜銀行の福利厚生施設と公立学校の部活のコーチを受け持っています。
とにかく どこであっても ベストを尽くし
できるだけ質の高い講座を行い、多くの方々に役立てるように頑張っています。
その中で、スポーツクラブにおける講座の中にて力を入れているのは、
武術の「知育・徳育・体育」と呼ばれる中での「知育」と「体育」の部分です。
もっと細かく言えば、「知」とは「インテリジェンス:知性 情報」のことです。
ただの情報は昨今、インターネットでもマスメディアでも大量に流されていて、
実際には役に立たない「情報」や「間違った情報」も多くあります。
そして広告や宣伝文句だけでまったく効果のない健康関連の情報が錯綜している状態です。
その中で「知」とは「知ること」で得られ納得のいく内容で大きな発見と喜びがあり、
知ったことで今後は役立てられ自身の発展や進歩に繋がる真の情報でなければならない、と思います。
そして「体育」で知らなければならない、というより 知った方が良い と思うのは「身体機能のメカニズム」であり、
季節の変化における影響を受ける中で、どのような方法を使ったら
四季折々の身体作りに役立てられ、身体の何処を強化をしていき、
実感の中でそれを体で理解していくことの「身体の構造の知識」と「機能強化を成り立たせる」
両方を体得することだと思います。
そして私が思う その「体育」は、身体を鍛える という単純でアバウトな作業の筋力アップのためのくり返し動作ではなく、
医科学的立場にも通じて、効率よく体が心地よくなれる効果を持つ運動でなければならない、と思っています。
武術には「徳育」もあり とても大事ですが、
それは日本人としての倫理道徳が備わっていれば 正しい知育と体育が大きく成果が上がれば己ずからも自然に身についていくものだと思っています。
世間にありがちな口先だけの道徳理念を人に強要する割には、言っている本人が道から外れている人もたくさん見てきました。
(武術界にもこういう人は結構多くいて、言っていることとやっていることが合っていなかった方も少なくありません。当然そういう方はうまくいかないのが普通ですが・・)
自分は現在スポーツ・プログラムスでも「気功」の講座を担当しており、
そこでは気功の歴史や成り立ち、中医学書「黄帝内経」の考え方や
古代哲学書でもある「易経」との関係を含めた理論をも行っています。
http://www.sports-pro.jp/aerobics.htm
この会社にはスポーツ理論や運動療法士や運動生理学のエキスパートたちが多く在籍していて、
好評を頂けたのが大きな自信になりました。
それから発展した太極拳講座をBIG-Sでも行っていきます。
実技では、技の名前、用法。
基礎作りの為の動作解説と実演を行い。練習方法をお伝えし復習や応用ができるようにしていきます。
そして太極拳の歴史の概論。
日本における太極拳界の実情やスタイル・形式の違いから起こり得る問題の改善方法、
より大きく今後の発展のためにスポーツクラブを活かしていく普及活動方法などの解説もします。
今の日本全体で統計をとると、
真っ先にデータの上がるものの多くは「将来への不安」であり、そのダントツの1位は「健康不安」です。
日本社会を覆う、暗く消極的な発想は自分の身体の状態から来るものも多くあります。
健全な精神は健全なる肉体に宿る、というのは正論です。
もっと言い方を変えると「不健全な肉体」になるような生活環境の状態で、
大脳が感じるものに「積極的で前向きで肯定的な思考」が生まれることは難しいことでしょう。
行動から見る不健全な人というのを例を挙げてみると傾向として、
「消極的で退廃的でもあり、否定的な思考と疑念」になっているのが感じられます。
それに自虐的な被害者意識を持ちやすく、
常に自分以外の人にうまくいかないことの理由があるように発言するように見えます。
これらが時代の空気を強く反映していき、数が増えると「不景気」を呼び込んでいるのが感じられます。
「景気」の「景」とは「明るさ」をいいます。「気:vaital energy」は「生体エネルギー」と訳し
「生命を活動的に動かす原動力とその燃料」と言い換えられると思います。
それを合わせて「不」をくっつけて「不景気」とするのなら人々の問題は自ずから見えてくると思うのです。
本質的なこととして「人間」は「自分自身」の最大の理解者は「自分自身」でしかないのであり、
それに究極的なこととしては「自分の意識感覚」で自分自身の肉体をコントロールできなくなり、
感覚できなくなることを、私達は「病」といっています。
よくある現象の中で思ったことですが、
自分自身の精神や身体のことがわかっていない状態から、他人へいきなり聞いて
自分の身体の本質を理解するのは困難だということです(機器を使った科学的なデータを数値で得る、ということはここでは分けて考えています)
あたかも自分の家の中のどこかに置き忘れた品物を、知らない他人に置場所を尋ねるようなことと似ています。
あくまで察してもらえて、思いも付かなかったことを気付かせてくれるはたらきは大いにありますが、
あくまで自分自身が知っていくことが一番、精神的にも肉体的にも強みになると思います。
「病気」に関する専門知識を見につけた医師や処方してくれた薬は、
確かに心身ともに「力尽きてしまった体」になってしまった場合には頼りになる存在ですが、
そうならないような運動面での努力が本当の体作りだと思います。
世には、競い合いが目的のスポーツやただ楽しみを感じたいレジャーの運動もあって、
それはそれで大いに結構だと思います。
私が思うには、
一番大切なのことは「自分の心」がしっかりとなれるようにする身体の環境を作り、
自らの体の中に入れる食べ物の性質や特徴を知り
それらが内臓を通り分解・吸収された後は老廃物として不必要な物質や成分の排出があってこそ
血液やリンパ液などの体液が作られていくことの重要性を理解し、
肉を構成する毛細血管の流れのはたらきを高め 内臓の動きをよくする運動をすることだと思います。
「太極拳はからだにいい」
この言葉は確かに真意をいっていますが、もっと細かく具体的な説明と成果の実感が最も大事です。
転倒予防。
誰にもよくあることですが、人がつまずいて転んで倒れる「転倒」するかしないかは、
片足の足首やすね、膝の支える力の強度、またはバランス感覚や倒れ掛かった身体を立て直す筋力にかかっています。
その筋力アップ運動が大事です(現実にはつまずいた後の反応が遅く転んでしまって骨折をしてしまい、
それが元で大変なことになる例もかなり多くあります)
ストレスに弱い胃腸を強くする。
これはストレス:心理的な圧力をどのように取り除くか、ですが
「気力:気持ちの力の充足」がとても大事だと思います。
そこには防衛技術の能力を持つという、武術的な能力も高まっていれば、
心の支えになることもありますし、
自分の集中力の種類を高め 意識を「嫌悪感」からそらすこともできるようになると思います。
そして胃腸の動きを高める。
皮膚の上からのマッサージ効果のある動作もありますし、
腰からの上半身をひねり直接背骨からねじる力が腰回りの消化器系の臓器の流れをスムーズにするはたらきがあります。
腰から下は足にねじりを加え腰から下の排泄機能をもつ臓器へのはたらきかけが出来、
片足立ちや屈伸をくり返し ゆっくりと歩行することで
歩き方のフォームの矯正が出来、身体を支える脚部全体に必要な力を高められます。
大脳の活性化。
くり返し連続し反復練習をすることで能力の向上と維持。
脳における反応は理想に近づく形づくりをしていくことで自分の想像・創造の力の意識感覚が「痴呆」を遠ざける、
「呆」つまりは「呆気:あっけ」にとらわれる状態が日常化することで、何も「イメージ」が湧かなくなると、
人は「やる気」がなくなり「心」からくたびれて「肉体」がそれに応対していくことです。
こうやってみれば、太極拳は非常にすぐれた武術運動の中でも
安全に出来て 生涯の健康増進に役立つ活動のひとつだということを証明できると思います。
(それに これが元で、縁が広がっていく コミュニケーションの一貫としても大事ですね)
最近はスポーツクラブのレッスンでも「ヨガブーム」もひと段落しました。
オリジナルなプログラムもたくさん出てきて応用の面ではいいことだと思っていますが、
どんどんと求められるものは「太極拳」に近づいてきています。
それに、つけ加えればどの地域でもスポーツクラブの建設ラッシュで
クラブはどこでも生き残りをかけた戦国時代になってもいます。
私はこれは非常に良いことだと思っています。
企業間の競争では「良いもの」を求めていく結果が強くなると思いますので、
より良いものを作っていくことにつながって、いいクラブが多くなっていくことを願っています。
そして病院に行ったり、医者に会いに行ってコメントをもらったが故に不安な思いをする習慣を持つよりも、
スポーツクラブに来て健康な方々と楽しい意見交換をしながら体を丈夫にして、
病院なんかは行きたくない場所のひとつにして、
日々身体不安に意識置くよりも 身体能力向上を楽しみになっていける方々が多くなって欲しいです。
できれば「太極拳」を楽しくやっていただきたいと思っています。