迷惑な終活
内館 牧子
内館牧子氏の「高齢者小説」シリーズ
年金暮らしの原夫婦。妻の礼子は終活に熱心だが、夫の英太は「生きているうちに死の準備はしない」と言う主義だ。そんな彼があるきっかけから終活をしようと思いたつが…
75歳の英太の終活は高校生の頃憧れ、片思いだったあかねに会いに行き、その当時あかねに迷惑をかけた事を誤りたいと言う
これって、憧れの人にただ会いたいだけじゃないの
相手は迷惑よね
生きているうちにカタをつけることが終活と英太は言う
一方、あかねの方も嫁姑のイザコザがあり70代は何かと大変だ
作者は、70代は「老人のアマチュア」だと言う
若くはないが大年寄りでもない
まだ社会の役に立てると思うし、新しい趣味や美味しいものを食べたいし、行きたいところにも行きたい
でもこれは、自身が健康でなければいけない
作者は「終活」というものは、自分の人生に自分でケリをつけることではないかと
自分が人生でやり残したことをやること
後悔してること、やり残したこと、感謝を伝えたいこと、誤解を解きたいこと…
思い残すことのない終末のために、活動すること
それが出来るのが、今
自分の終末のために自分が動けるのは今
健康な70代であってこそ実現出来る
大事だなあ、健康。