マンダラチャート

垣谷 美雨






夫の言葉に傷つき

買い物メモの裏に書いたマンダラチャート。

書き終えたとたん、63歳の雅美はタイムスリップし、気がつけば中学生に戻っていた…。



この物語は60代以上の方なら誰でも通ってきた懐かしい昭和時代

私も同じ時代を生きてきた

あったあった、そうそうそうだった!


女はクリスマスケーキと言われ25過ぎたら売れ残りと

誰が言ったかバカにしてる!

本書の雅美は63歳の意識のまま中学生になったが

頭の中はおばさんのまま

高校受験から大学、就職と物語は進む


令和の今なら考えられないけど、あの頃の昭和時代はそれで当たり前だった

4大卒の女子は就職先が無く、その上嫁の貰い手が無いとかで短大に行く女の子が多かった

男尊女卑当たり前

女子はお茶汲みから、そして2年くらいで嫁にいくから

重要な仕事は任されないとか言うのもあった


ほんと‼️酷い時代よ

でも、あの時代はそれはそれで楽しかった


やり残した事はいっぱいあるけれど、昭和の時代は私はワクワクしていた気がする

若かったからかな…

自分が何者かもわからず、何になりたいのか漠然として

両親も若くて働き盛りで、ピチピチして…



男も女も晩年になると人生を振り返る。

そして、後悔ばかりの人生を、誰かのせいにしたくなる。

ー自由に生きられなかった。

誰しもそんな思いが心のどこかにある。

仕方がなかったのだ。

余裕がなかったのだから。

時間がなかったのだから。

お金がなかったのだから。


昭和の時代にもし戻ってやり直しが出来たとしても

晩年を迎えた今、あの時代は私にとって大切なかけがえのない時だったと思いたい。