今日介護施設の母の面会日だった


昨夜、その母から毒ある電話がきた

普段物静かでニコニコ笑っている母が、人が変わったみたいに、誰かを攻める


かなりの闇を含んだ言葉だった


翌る日の昼、母から今度は私を責める電話があった

噛み合わない会話、勘違いや思い込みが酷い言葉

私は聞いた


あと数時間で面会だが、私は気が重くなった…


どうしたいのだろう

どうすればいいのか


介護施設の不満か?


母を引き取る事も考えた



思案にくれて面会に望むと、母がニコニコしながら職員に連れられてやって来た


「は?」


あの毒吐くは…?


母は言った事はちゃんと覚えているようで、そして顔がどことなくすっきりしたような…


「何処にも移らない、知り合いがいるここがいい」と


「ここを出るなんて言ってない!」


空回り続ける会話


私は母が決断した道を、阻む事なく従い

そしてそのように母を仕向けたのは、私達だったのに気付いた


今更ながら気つくなんて…


日頃の生活の忙しさ、いっぱいいっぱいの日々

そこに、母の毎日の世話を入れるゆとりが無かった


週一で実家に行って、様子見していっしょにご飯を食べてと自己中を親孝行だと思っていた



そして、母は「頑張るから」と、言った


96歳の母にまだまだ頑張らせることは酷い話だけど…

母にとっては、それが生きる次のステップとなる


そこの介護施設の入居者は、母の知り合いや顔見知りが多く、それが一番の利点で母が気に入ったところ


今は、母と密に連絡を取り合って言葉を交わす事にしている


つづく