後悔病棟

垣谷美雨





【2020年11月 文庫】


早坂ルミ子は末期ガン患者を診ている医師

ある日不思議な聴診器を拾う

その聴診器を胸に当てると、患者の心の声が聞こえてくる

もし過去に戻れるなら…

聴診器の力で、あの日へと戻った患者達の人生は

どんな結末を迎えるのか。




末期ガン患者の心の声を聞く

そんな医師がもし本当にいたら素晴らしい

一人一人の患者に最後まで寄り添ってくれるなんて


この本の末期ガン患者達、そうでなくても誰でも

過去のあの時あの場所で、違う道を選んでいたら…

と、思う事がある

違う道を選んでも今より必ずしも幸せな道とは言えない



最後の解説、吉田信子さんが素晴らしい


垣谷さんが届けたかったのは、自分の人生を信じることの大切さ、だ。

こんなはずでは、と思う気持ちを汲んだ上で、それでも、あなたの人生はあなたが選んで来たのだから、人生も、自分自身も否定はしないで欲しい。

たらればでやり直してみたところで、今度はまた別の不平不満も出てくる。

どちらを選んだとしても、人は選ばなかった方の人生に心が残ってしまうものだ。

人の気持ちは欲張りなものなのだ。


そして、人生は選択の連続だ、と。


一つ一つの選択は点だけど、その点が繋がって、人生になっている。

どこで間違えたのか、とか、どの選択が正しかったのか、とか、いくら考えてもしょうがない。

大丈夫、今のあなたが、あなたなんですよ。

(よしだのぶこ/書評家)


最後に素晴らしいエールが待ってます。


この言葉に励まされ

さあ!

今日も元気で頑張るぞw