どうしてわたしはあの子じゃないの
寺地はるな
退屈な田舎の村に生まれ、大人になったら東京に行くことを夢見る三島天。
天の幼なじみで、彼女に特別な思いを抱く藤生。
その藤生を見つめ続ける、都会育ちで人気者のミナ。
中学生卒業前に、それぞれの口に出せなかった思いを手紙に書いて封をした。
3人だけのタイムカプセル
天とミナは友達で
ミナは藤生に思いを持ち
藤生は天が好き
3人の関係、その家族、地域行事に絡む人
三人三様の心の中を、見た目と違う複雑な心を描く
「あなたはあなたにしかなれない」
「わたしはわたし、あなたじゃない。」
自分に無いものを持っている人に、恵まれた他人に憧れ、妬みを持つのは誰でも持つ事だと思う。
子供も大人になってもいっしょ。
人が他人に「しっかりしなきゃだめだよ」とか
「この歳にもなってなにやってるの」とか言うのは、すごい気持ちのいいことなんだよ。
手軽な優越感に浸るのが趣味の人もいるんだから
邪魔しちゃだめだよ。
そうかぁ…
そう言う考え方もあるんだなぁ
この作家さんに心の中まで見透かされてしまいそうな
感じがする。
恐るべし寺地はるな。
そしてもっと読んでみたい寺地はるな。