天塩のシジミの味噌汁。
肝臓に良いと、子どもたちの母のお母さんが教えてくれた。
昨日は久しぶりにそのお母さんに会って、シジミをいただいた。
そして今日は、自分でその味噌汁を作った。
湯気の中に、懐かしいぬくもりがよみがえる。
お父さんには山わさびを。
その山わさびで、昨日のドライブのあと、寝る前に少しだけマグロを食べた。
ほんのひと口だったけれど、
それがなんだか特別なご褒美のように感じた。
右足に少しむくみ。左はまだ大丈夫そう。
肝臓まわりは少し楽になった。
昨日は便が出ず、夜に酸化マグネシウムを3錠、
朝と昼に2錠ずつ。けれど効果なし。
それでも夜になって少し出て、
色も茶色く戻ってきた。尿も透明に近い。
――身体は、ゆっくりだけど確かに回復している。
昨日の夜の強制ドライブ。
次女が「みんなで降りたらワンチャンあるかもよ」って言って降りてきたらしい。
その一言が、なんだか心に残った。
ほんの少しの勇気が、家族をまた繋げてくれる気がした。
でも夜は結局、猫といつもの3人。
ローブレナのおかげで体調は良かったのに、
心の中では後悔ばかりが広がっていた。
将来や未来のことを考えると、
ふと怖くなる自分がいる。
それは、自分がステージ4の肺がんであるという事実。
ローブレナという薬が命綱であるという現実。
そして、“いつまで生きているのか”という問いに向き合うこと。
そのすべてを考えたくない自分が、確かにいる。
見ないふりをして、ただ今日を生きていたい自分がいる。
それでも、今は年末へ向けて仕事に集中して、
しっかり利益を出していく。
もう生き甲斐は仕事なのかもしれない。
それでも――
もう一度、花を咲かせたい。
その“花”が何なのか、
言葉にすると壊れてしまいそうで。
ただ心の奥で、
「もう一度、みんなで暮らせたら」と、
そんなことを想ってしまう夜がある。
猫たちと過ごす静かな部屋で、
あの笑い声のある日々を、
もう一度見たいと願ってしまう。
横になっていて、ふと気づいた。
ローブレナを飲み忘れていた。
私は副作用が仕事中に出ないように、夜に飲むようにしている。
医師の許可も得ている。
朝に飲むと、日中の運転中にぼーっとしてしまうから。
少しずつ、自分なりの“付き合い方”を見つけながら生きている。
こうして書いていると、少し心が落ち着く。
身体も心も波のように揺れながら、
それでも生きて、働いて、
小さくても花を咲かせたいと願っている。
――その花の意味を、
きっと、読む人なら感じ取ってくれると信じて。






