お正月のお休みの間に 夜中に結構観たい映画がやってて
録画したんやけど 全然観れてなくて たまったまま・・・
前のクールのドラマの溜め撮りをやっと観終わって また新しいドラマが始まって溜まりつつある
そんな撮りだめた映画の中 こないだの三連休に 2つ観た
ひとつは妻夫木聡と深津絵里が主演の『悪人』
この映画が上映されたころ すごく怖い映画やと思い込んでた
妻夫木くんが 相当悪い 凶悪な人間を演じると思ってた
そんな妻夫木くんを見てみたい気持ちと 見たくない気持ちがあって 結局観なかった
夜中やってることに気づいて録画した
犯罪を描いた映画かと思ったけど 恋愛映画やった
その恋愛は甘いものではないけど
九州のとある峠で起きた殺人事件
偶然に出会ったらふたりが愛し合う 殺人犯と知ってもなお 共に逃避行を続ける
切なくて息苦しくなるくらいにリアルに描いてた
田舎の漁村で生まれて 幼いころ母親には捨てられて 祖母に育てられ
恋人も友人もなくて 年老いた祖父母の面倒をみながら暮らしてた
何を楽しみに生きているのかも分からなかった男
前に観なかったときは
予告編やったか この金髪と恐ろしい顔してた妻夫木くんを見たのかな 凶悪やわ・・・って思った
妹と二人暮らしで出会いもなくて
アパートと職場の往復だけ 妹と違って地味で幸薄そうな女
殺人犯と分かっても それでも一緒にいたかった
生まれて初めて人を愛して
その喜びを知って 男と一緒に絶望的で未来なんてない逃避行へ
妻夫木聡さんは 結構好きな俳優さんで
深津絵里さんも大好きな女優さん やっぱりこの作品でも深津絵里さん 良かったなぁ
これまで観た出てはる作品の どの役も好き
幼い頃に母親に捨てられた妻夫木くんを
わが子同然に育ててきた祖母役に お亡くなりになった樹木希林さん
すばらしかった
岡田将生さんが演じてた なに不自由なく育った老舗旅館のボンボン大学生
美形で回りからもちやほやされて 人の心の痛みがわからない本当に非道な嫌なやつ
ホンマ見事に嫌なやつやった
元はといえば こいつのせいやん!(笑)
満島ひかりさんも
このボンボン大学生の上を行くくらい 超~~~嫌な女を見事に演じてはった
元はといえば あんたもやん!自分のせいやん! と腹が立つ(笑)
このボンボン大学生を狙いつつ 複数の男性と出会い系でお金をもらって遊んでる
売春まがいの行為をしている ぺらっぺらの薄っぺらい女
山奥に置き去りにされたところを助けてくれようとした妻夫木くんに対して
もともとバカにしてた彼女は それを断った上に さらに侮辱しで罵声を浴びせた・・・
殺されても仕方ないというと それは間違ってるけど
もちろん人を殺したらあかんかったけど
カーッとなって頭に血が上っててブチ切れてしまった気持ちに同情した
そんな最低な薄っぺらな女にも親がいて 両親にとっては最愛の娘であって・・・
突然娘の命を奪われた親が 犯人を憎むのは当然
そやけど
あんたの娘最低やったで ってちょっと言いたかった
人間にはいろいろな面があって 殺人犯やから悪人やとは単純には決めつけられへん
誰もがちょっとした歯車のズレで 加害者とか被害者になる
殺人を犯してしまった男は
見た目は金髪で 土木作業員やったから小ぎれいな格好とかはしてないけど
田舎に住む 働き者で 年老いた祖父母の面倒を見る寡黙な青年で
その男を愛してしまって一緒に逃げた女は
真面目で大人しい 地味な女性
どちらかと言えば 事件が起こるまでは・・・
ボンボン大学生と ぺらっぺらの薄っぺらい女の方が 誰が見ても悪人やった
殺人なんて 自分にとっては遠くかけ離れたできごとでありながら
すごくリアルに 身近なもののように感じた
重く切なく悲しい映画やったけど 良かった
重く切なく悲しい映画のあと 続けてウィル・スミス主演の『幸せのちから』を観た
事業の失敗でホームレスになるまで落ちぶれたけど
最終的には成功をつかむ実在の男性の半生を描いた作品なの野草で
人生で一番最悪で困難な時期を 愛する息子と一緒に乗り越えた半生で
息子の役をウィル・スミスの実の息子さんが演じてはる!
この息子さんが ホンマに可愛かった 演技もなかなかのもんやった
家賃も滞納 追い出されて行くあてもなく路頭に迷う父子
駅のトイレとか教会とか 転々とするホームレス生活
お金もない家もない 明日も見えない苦しく辛い日々が続く中
それでもあきらめずに行動し続ける主人公
辛い半生を描いてるけど 楽しい映画やった わくわくした
その突き動かす力は この生活からなんとか脱け出して 幸せになりたいていう思いと
息子への愛情
息子がいなかったら 自暴自棄になって なにもかも投げ出してしまってたかもやね
息子を幸せにしたい 息子を幸せにすること 息子が幸せであれば自分も幸せ
だから力強く生き続けられる
それこそが幸せのちからやね