さて、前回の予告通り今回は「3級でかなりの確率で出る問題」についてのお話をば
なぜ「3級で」というくくりにしているかというと、僕が3級しか勉強していないからです。単純明快ですね。
京都検定は基本的に公式テキストから3級の場合は9割が、2級の場合は7割が出題されるとされているようです。(ちなみに1級は「公式テキストに準拠して」出題されるそうです。準拠ってなにかね)
公式テキストもかなりボリューミーではありますが、10回と回数も重ねると当然何度か登場する問題というものもあります。
そして、中には「あれ?これかなり出題されてんじゃね??」という問題もあるわけです。
その代表が「四神相応之地(しじんそうおうのち)」です。
四神相応之地についての問題は、なんと過去10回中7回(1回・2回・4回・6回・8回・9回・10回)も出題されています。
・・・とはいっても、出題されるのは1問だけです。さらに、毎回同じ問題というわけではありません。
ん?同じ問題じゃないってどういうこと??というところに話がいくわけですが、ここで少し四神相応之地について説明してみたいと思います。
「四神相応之地」ってなんなんすかね?と、単語にイマイチピンとこない方の中には「玄武・朱雀・青竜・白虎」と言われるとなんとなく分かるという人もいらっしゃるかもしれませんね。
そもそも四神相応之地というのは中国や朝鮮・東アジアで用いられる思想で、大地の四方を上記四神に囲まれている地相は良いとされています。
京都検定では、平安京の話の時に出てくる単語です。
平安京といえば皆様ご存知「鳴くよ(794)うぐいす平安京」ですね。
この一つ前の都といえばどこでしょう?
「なんと(710)見事な平城京じゃない?都が84年ってのも短い気がするけど」
という方は残念>< 不正解です。
平城京と平安京の間に実は長岡京という都があります。
そしてこの長岡京遷都は784年。つまりわずか10年しか無かった都なのです。
なーんでそんなに短いの?って話ですが、勿論当初はそんなに短くするつもりなどなく長岡京にどっしり都を構えるつもりだったことでしょう。
ですが、いざ遷都の準備に取り掛かろうとしてみたら、785年に桓武天皇の幕僚ともいえる藤原種継が暗殺されます。
そうなると当然犯人探しが始まるわけで、その時捕まったのが
・大伴氏一族(旧勢力の代表格)
・早良親王
・早良親王の関係官人
とされています。
そしてこの早良親王ですが、無実を主張します。
とはいえ今日のような弁護士もいないこの時代、捕まったらもう捕まりっぱなしです。
そして乙訓寺に幽閉されるわけですが、この地で親王は一切の飲食を拒否します。
となるとその先に待っているのは残念乍ら餓死となるわけで。
ちなみに桓武天皇。その早良親王の亡骸を更に淡路島に流します。なかなか過激ですね。
しかし、そのせいなのか後に
・高野新笠(天皇生母)
・乙牟漏(皇后)
が立て続けに死去します。
さらに連年のように洪水・大雨・流行病があり、長岡京の建設が全く進みません。
「これはもう祟りだろ」「体制建てなおさんと都とかマジきつい」
ということで、平安京に再度遷都することになるわけです。
まあそんなてんやわんやがあった後ですから勿論慎重になりますってなもんで
造宮大夫に任命された藤原小黒麻呂は地相を占うことにしたわけです。
その時に参考にしたのが「四神相応之地」なわけです。
何故中国の思想をその際に使ったのか。これはあくまで僕の予想ですが、
平安京自体が中国の長安城をモデルにしたともいわれており、
「じゃあ郷に従おうぜ」みたいなことだったんじゃないかなと勝手に思っております。
で、何がどうなったらOKなのかという話ですが
北…玄武
南…朱雀
東…青龍
西…白虎
があればOK!なわけです。
このままでは「玄武?朱雀?てか龍とかおらんでしょ」ですよね。
勿論それらは「見立て」なわけです。
その見立てが
玄武…大岩
朱雀…大池
青龍…大川
白虎…大路
です。
そして平安京予定地(北は一条・南は九条・東は寺町、御幸町辺り・西は葛野大路辺り)にあてはめた結果は!?
大岩…船岡山
大池…小椋池
大川…鴨川
大路…山陰道
おめでとう!!
ということで、晴れて平安京へと遷都されたわけです。
ちなみに小椋池ですが、現在は残念ながら埋め立てられてしまっております。
ちなみに調べる資料によっては玄武の見立ては船岡山じゃなくて丹波高原なのではないかとする説もありますが、
公式テキストでは船岡山となっておりますので、京都検定的には船岡山として覚えておければOKです。
以上が四神相応之地についての説明です。
最初に戻って、「毎回同じ問題というわけではない」と言っていた話ですが、
同じ「北」を問う問題にしても、回によって「玄武」を問われたり「船岡山」を問われたりするということなのです。
ちなみに第10回では「朱雀」を答えさせる問題でした。
東西南北それぞれ神は何か。そして見立ては何かは必ず覚えておく必要がありますね。
というわけで次回は「平安京について高確率で出る問題の話」をしようと思います。
なぜ「3級で」というくくりにしているかというと、僕が3級しか勉強していないからです。単純明快ですね。
京都検定は基本的に公式テキストから3級の場合は9割が、2級の場合は7割が出題されるとされているようです。(ちなみに1級は「公式テキストに準拠して」出題されるそうです。準拠ってなにかね)
公式テキストもかなりボリューミーではありますが、10回と回数も重ねると当然何度か登場する問題というものもあります。
そして、中には「あれ?これかなり出題されてんじゃね??」という問題もあるわけです。
その代表が「四神相応之地(しじんそうおうのち)」です。
四神相応之地についての問題は、なんと過去10回中7回(1回・2回・4回・6回・8回・9回・10回)も出題されています。
・・・とはいっても、出題されるのは1問だけです。さらに、毎回同じ問題というわけではありません。
ん?同じ問題じゃないってどういうこと??というところに話がいくわけですが、ここで少し四神相応之地について説明してみたいと思います。
「四神相応之地」ってなんなんすかね?と、単語にイマイチピンとこない方の中には「玄武・朱雀・青竜・白虎」と言われるとなんとなく分かるという人もいらっしゃるかもしれませんね。
そもそも四神相応之地というのは中国や朝鮮・東アジアで用いられる思想で、大地の四方を上記四神に囲まれている地相は良いとされています。
京都検定では、平安京の話の時に出てくる単語です。
平安京といえば皆様ご存知「鳴くよ(794)うぐいす平安京」ですね。
この一つ前の都といえばどこでしょう?
「なんと(710)見事な平城京じゃない?都が84年ってのも短い気がするけど」
という方は残念>< 不正解です。
平城京と平安京の間に実は長岡京という都があります。
そしてこの長岡京遷都は784年。つまりわずか10年しか無かった都なのです。
なーんでそんなに短いの?って話ですが、勿論当初はそんなに短くするつもりなどなく長岡京にどっしり都を構えるつもりだったことでしょう。
ですが、いざ遷都の準備に取り掛かろうとしてみたら、785年に桓武天皇の幕僚ともいえる藤原種継が暗殺されます。
そうなると当然犯人探しが始まるわけで、その時捕まったのが
・大伴氏一族(旧勢力の代表格)
・早良親王
・早良親王の関係官人
とされています。
そしてこの早良親王ですが、無実を主張します。
とはいえ今日のような弁護士もいないこの時代、捕まったらもう捕まりっぱなしです。
そして乙訓寺に幽閉されるわけですが、この地で親王は一切の飲食を拒否します。
となるとその先に待っているのは残念乍ら餓死となるわけで。
ちなみに桓武天皇。その早良親王の亡骸を更に淡路島に流します。なかなか過激ですね。
しかし、そのせいなのか後に
・高野新笠(天皇生母)
・乙牟漏(皇后)
が立て続けに死去します。
さらに連年のように洪水・大雨・流行病があり、長岡京の建設が全く進みません。
「これはもう祟りだろ」「体制建てなおさんと都とかマジきつい」
ということで、平安京に再度遷都することになるわけです。
まあそんなてんやわんやがあった後ですから勿論慎重になりますってなもんで
造宮大夫に任命された藤原小黒麻呂は地相を占うことにしたわけです。
その時に参考にしたのが「四神相応之地」なわけです。
何故中国の思想をその際に使ったのか。これはあくまで僕の予想ですが、
平安京自体が中国の長安城をモデルにしたともいわれており、
「じゃあ郷に従おうぜ」みたいなことだったんじゃないかなと勝手に思っております。
で、何がどうなったらOKなのかという話ですが
北…玄武
南…朱雀
東…青龍
西…白虎
があればOK!なわけです。
このままでは「玄武?朱雀?てか龍とかおらんでしょ」ですよね。
勿論それらは「見立て」なわけです。
その見立てが
玄武…大岩
朱雀…大池
青龍…大川
白虎…大路
です。
そして平安京予定地(北は一条・南は九条・東は寺町、御幸町辺り・西は葛野大路辺り)にあてはめた結果は!?
大岩…船岡山
大池…小椋池
大川…鴨川
大路…山陰道
おめでとう!!
ということで、晴れて平安京へと遷都されたわけです。
ちなみに小椋池ですが、現在は残念ながら埋め立てられてしまっております。
ちなみに調べる資料によっては玄武の見立ては船岡山じゃなくて丹波高原なのではないかとする説もありますが、
公式テキストでは船岡山となっておりますので、京都検定的には船岡山として覚えておければOKです。
以上が四神相応之地についての説明です。
最初に戻って、「毎回同じ問題というわけではない」と言っていた話ですが、
同じ「北」を問う問題にしても、回によって「玄武」を問われたり「船岡山」を問われたりするということなのです。
ちなみに第10回では「朱雀」を答えさせる問題でした。
東西南北それぞれ神は何か。そして見立ては何かは必ず覚えておく必要がありますね。
というわけで次回は「平安京について高確率で出る問題の話」をしようと思います。