龍王 われは龍。人にあらず、龍。

われより、人びとに申し上げたきことがある。

 

龍后 祈ってください、地球のいやさかを。

 ひとびとがいやさかに栄えますように。

 ひとびとが大自然の恵みに感謝して、暮らしていけますように。

 たがいにむつみあい、わかちあって、くらしていけますように。


龍王 地球という星に住まう人間たちよ。

 地球という星は、あなたたち人間だけのものではない。

 地球に住まう動物たち、植物たち、そして、山や岩や石たち。そのすべてが地球の一部であり、仲間である。

 もちろん、われら、龍も仲間である。


 地球に住む仲間たちが手に手をとり、愛し合い、暮らすこと。

 おのれの個性をみがき、輝かせて、誰かのお役に立つこと。

 そして、住まわせていただいている、地球というおやぼしに感謝すること。


 みなのもの、忘れてはいまいか。

 われわれは地球に愛されているからこそ、この星で生きることができるということ。

 自分の力で生きているようで、そうではない。

 われわれはすべてを与えられて、生かされておるのじゃ。


 肉体にやどりし、みたまたちよ。

あなたがたの生きるみなもととなるエナジーは、どこから来ていると思いますか?

大宇宙から銀河へ流れるエナジーは、太陽から地球へと流れ、地球から地球上の生きとし生けるみたまたちすべてに与えられているのです。

肉体を維持するのに、水と食べ物は必要です。それと同じように、みたまにもエナジーの補給が必要なのです。

そのエナジーはお金で買うことはできません。

そのエナジーを断たれれば、みたまとして存在することはかないません。

そのエナジーを無償で与えられているということ。

それこそが愛という大宇宙のエナジーであるということ。

そのことを知ってください。


龍王 われは地球の眷属(けんぞく)として、この地球に住まうもの。

ひとびとよ、肉体はやがて滅びるが、みたまは滅びることはない。それはなぜか。

大宇宙のエナジーを地球から与えられているからじゃ。

その意味で、われわれは地球という星に愛されておる。

弥栄(いやさか)に生きよ、と生かされておるのじゃ。


地球の愛は目には見えぬ。

地球という大地もふだんは意識することはないじゃろう。

だが、まぎれもなく、われわれは地球のうえにおるのじゃ。

地球に生かされているものどうしで、争ってなんになる。

われ先にと、生きてなんになる。

死ねばみたまだけにもどる。それがわれらぞ。


われらが生きるために必要なものはそう多くない。

残りを分かち合えば、飢えることもなく、生きることができる。

そんな暮らしができる社会を作っていくのじゃ。


 祈りとは、あり方のことを言います。

地球に生かされていることに感謝するというあり方。

ありがとう、という思いをもって生きるという、あり方。

ほんとうに有り難いのですよ、この世に生きることは。

あの世に生きる仲間たちがこの世に住む私たちよりもたくさんいるということ。

みんな、この世に生きる私たちを見守り、応援しているということ。

この世とあの世はつながっているということ。

そのどちらもが地球という星なのです。


あの世は光り輝く世界。

想像して。

光り輝く地球を。

それこそ、地球本来のあり方なのです。


龍王 この世は暗い想念でおおわれ、よどんでいる。まるで暗き沼の底のようじゃ。

ひとびとがこの世であえいでおる。

さぞ、生きぐるしいことじゃろう。

暗い想念はひとびとのエゴの思いから発生する思いのエナジーじゃ。

目には見えぬから、そんなエナジーを自分が作り出していると誰も気づいてはおらぬ。

だが、見えない世界も、わが目には見える。

よごれた空気のようにな。

よごれた空気ならば、雨や風を使って、掃除すればよい。

それがわれら龍のつとめでもある。


 その暗きエナジーは、われわれだけではどうすることもできません。人間の祈りの力が必要です。どうか祈ってください。地球への感謝の祈りを。

地球に生かされていることに感謝する、その思いを自分なりの表現で表すのです。

ただ祈るだけでもよい。歌が好きな人は感謝の歌を歌うのもよい。舞が好きな人は舞ってもよい。

こうしなさい、ということは申しません。

あなたなりのやり方、あなただけのやり方があるはずです。

それをやりましょう。

毎日。

そう、毎日です。


龍王 われわれひとりひとりの祈りのエナジーは小さいが、たくさん集まれば大きな力となる。

みんなで祈りあえば、そのエナジーを感じることもできるかもしれぬ。

それほどの大きな力が祈りにはあるということ。

そして、感謝のエナジーが地球に満ちるとき、ひとびとは武器を捨て、平和に暮らすじゃろう。

平和とは、一人ひとりの心の中から始まるもの。

まずは自分が楽しく暮らすこと。

そして、まわりにその輪を広げること。

最初は小さな輪でよい。

その輪から感謝のエナジーが同心円上に広がるさまを思い描くとよい。


 地球よ、わたしたちを生かしてくださり、ありがとうございます。


龍王 地球よ、われわれを生かしてくださり、感謝申し上げる。


龍王・龍 地球よ、弥栄(いやさか)に栄えますように。人びとが弥栄に暮らすことができますように。


(以上)


初出 2024.4.6

改訂 2025.2.16