あの世には戦争なんてない

この世だって戦争は異常事態

世界の大半は平和で退屈な日常かもしれない


だが、戦争が起こると、平和で退屈な日常がこの上なく価値のあるものだと気づく


戦争を通して平和を知る


なんて皮肉なんだろう


本来は平和なはず


争う心がなければ


争う心が、想いが平和をこわす


武器をとる兵士たち


みずから望んで武器をとるものはいない


たいていは上から命令されてる


戦争はいつも


それによって戦果を得る目的で行われる


隣国の領土を奪い合う戦争は


第二次世界大戦までは当たり前だった


戦後に生まれた僕らは


幸いにして戦争を知らずに生きてきた


いや、武器をとる戦争はなかったが


心の戦争にはいつだってさらされてきた


人が人を支配し


意のままにあやつろうとする限り


戦争は何度でも起こる


戦争の種は


僕らの心の中にもひそんでる


よっくる