お金のいらない国で暮らしたいと思うが、

今はお金のいる国で生きている。

お金は便利だが不便でもある。

われわれはお金を使う立場のはずだが、ともすれば、お金に使われる立場に成り下がる。

生活に必要なお金はそんなに多くないはずだが、実際はそうでもない。

地方と都会での生活費の水準は雲泥の差があるだろうが、なぜ人は生活費のかからない地方に住まないのだろう。

かく言う私が都会に住んでるので、せわないが。


家内は都会の暮らしが便利だから、地方には住めないという。

実家は今いるところよりは田舎かもしれない。

働く場所に制約を受けてるのは確かだ。


在宅勤務が常態化すれば、働く場所は都会である必要はない。

田舎暮らしが好きな人には、よい時代になったのではないだろうか。


お金はある程度は必要。

だが、過剰なお金はいらないはず。

過剰なお金を持つことは不幸のもとになる。

盗まれないように塀を高くしなくてはならないし、人を見たら泥棒と思うようになるかもしれない。

だまされまいと、人を信用できなくなるかもしれない。

お金持ちはそうして孤独になるのかもしれない。

持たなければ失うものなどないのだから、気楽なものだ。


お金のいらない国に住むことは今生では無理だろう。

せめて、ものを持たない暮らしができないだろうか。


つづく