以下、かっこちゃんのメルマガからの転載です。
かっこちゃんが自分で出版社を立ち上げてまで、熱い思いで出版した『リト』の本。
是非、多くの方に読んで頂きたいと思います。

「リト」ご注文方法
第三刷のご予約を受け付けています。それは9月30日の発送になります。
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よりお申し込みください。


 第4062号 宮ぷー こころの架橋ぷろじぇくと  

中学生の華ちゃんからメールをいただきました。
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はじめまして。華です。お願いします。
9月の初めに学校で友達に「華の声って変わってる。変」と言われたことがきっかけ
で、声が出なくなりました。最初は教室だけでした。保健室の先生や両親は心配を
してくれました。「華の気にしすぎ」という言葉で、自分の気にしすぎる性格も受け
止められなくなって、教室以外でもまったく声が出なくなりました。学校もまったく
行けなくなりました。両親と話すのも怖くて、部屋からも出られなくなりました。
病院へ行くと精神的なものだと言われましたが、本当に声を出そうとしているのに
出ません。友達はみんなが言うように悪気もなかったと思うし、いじめられたわけ
でもないけれど、その言葉が何度も思い出されて、私は声が変なんだと何度も思い
ました。私の声って気持ちが悪いのだと思うのをやめられなくなりました。

担任の先生が電話をくれましたが、声も出ないので、母親が出ました。先生は
「華に渡したいものがあるから家に行くよ」と電話で言ってくれました。
でも、先生に会うのは嫌でした。
先生が私にプレゼントしてくれたのはリトという本でした。表紙をあけると、「華の
かけがえのない本になると思うから読んでください」と先生の手紙が挟んであり
ました。
そしてリトを読んだら、お腹の底か胸のあたりから、声がこみ上げてきて、こみ上げ
てきて、うううと言う声が出てきて、あんなに、何度も声を出そうとしても出なかっ
たのに、止められないほど大きな声が出て、泣きました。母がびっくりして飛んで
きました。こんなことは初めてで、でも悲しい涙ではなくて、感動でもこんなに人は
泣けるのですね。私は悲しかったのに泣けなかった。あのときに、泣けばこんなこと
にならなかったのかもしれません。

本の中で、オリーのママが「リト、リンゴでも水でも、そして何にでも、大きな力は
宿ってるの。粉にもあるし、塩にもある。その力をもらって、ママはパンを作って
いるの。いいえ、作らせていただいているのよ。いただいた大きな力は、自分のため
にばかり使ってはいけないの。本当は誰かの幸せのために、使わなくちゃいけないの
よ。そしてね、リト。リトにもその大きな力はあるのよ。リトの毛一本一本にもある
の。覚えておいてね。いただいた大きな力は誰かの幸せのためにリトのところに
あるの」のところを読んだときに、私は昨日までは死にたいとまで考えていたのに、
私は今は、特別支援学校の教諭になりたい。でも村上先生のような生命学者もいい
なあと考えるようになりました。私の中にも大きな力はある。心から納得できました。
これからも何度も読むと思います。

かっこちゃんのことを調べて、村上先生のことも調べました。将来の仕事を考えた
とき、そのためには学校に行かなければならないと思いました。
この人生で、「リト」に出会えたのは幸せです。声が出なくなったこともいつかの
いい日のためだと思います。
昨日学校に行けました。みんなが「華、華」と私の名前を読んでくれて、声が出て
いた頃と同じような関係で楽しかったです。でも、私は前とは違います。リトが私を
強くしてくれたから。スイッチがオンになったと思います。
担任の先生も今日はニコニコして見守ってくれました。いつかかっこちゃんや表紙の
裏の本物のリトにも会いたいです。  華
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華ちゃんありがとう。リトも華ちゃんに出会えてうれしいし、私もリトを通して
華ちゃんに出会えて幸せです。素敵な先生、そして、誰のことも責めない華ちゃんは
何て素敵なのでしょう。本当にありがとう。
私は多くの方にこの本を読んでもらいたいなあと思うけど、でも、華ちゃんに読んで
いただけたことがとってもとてもうれしくて、ああ、本を作れて本当によかったなあ
と思いました。
華ちゃん、いつか会いにきてね、リトも待っています。

かつこ