教育委員会へ相談に行く


小学校の校長に入学拒否を突きつけられ、

親が教育委員会の窓口に相談しに行くことに。


すると状況が一転。


「そのくらいなら普通学級で全く問題ない」


とお墨付きをもらったのです。

(親からしたら、ですよね?って感じだったらしい)




結局、教育委員会を経由して校長に決定を伝えてもらって

なんとか地元の小学校に入学することができました。




小学校入学後の生活はというと、


担任の先生からは「休み時間になったとたん他の子と校庭に出て走り回ってるので、心配いらないですね」と言われたそうです。


それ以降は体の成長とともに免疫力も高くなり、入院することもなくなっていました。




 

「言葉」からくるイメージと「実際の生活」は別物


もしわたしの入学拒否がニュースになったとしたら、結構不利だろうなと思います。

「東京都指定難病を患い、重度の感染症を繰り返す女児が、難病を理由に小学校の校長に入学拒否をされたことに抗議した」


こんな風に文章にしてしまうと、

「難病のケアまで小学校に押し付けるなんて」

という意見が出てきてもおかしくないかもしれません。


でも実際のわたしを見た周りの人たちは
みんな口をそろえて

「全然元気だし難病って言われてもわからない」と言います。


難病で感染症を繰り返すのも事実。
毎日外で遊び回って元気なのも事実。

つまり、「難病」という言葉から来る病弱なイメージと、「実際の生活」はまったく別物ということです。


 

校長先生はなぜ受け入れられないと思ったのか

校長先生は本当になにかあったときのリスクを考慮していたのかもしれません。



ただ「難病=普通の生活が送れない子」と言葉の先入観のみで判断したことは校長側の落ち度だったと思います。


いやいや、何かあったらと責任取れないんだから仕方ないでしょ、と思われるかもしれませんが


・退院後は他の子となにも変わらない生活と繰り返し説明した

・主治医からも普通の学校で問題ないと言われていることも伝えた

・他の先生や、教育委員会は入学に反対していなかった


ことを考えると、校長先生だけが実際の生活を知ろうとしなかったのかな?と思います。

(トライアル期間をもうけて、無理なら特別支援学校に転校する方法もあったはず)



事実と異なるイメージを持って他人の不利益に繋がる判断をする。

そういう人が組織のトップにいて、入り口から閉ざされてしまうことがこんなに障壁になるんだと強く感じた出来事でした。




 

入院中も教室に私の席を用意してくれ、クラス全員の手紙を届けてくれた担任

そんなこんなでひと悶着ありましたが、小1の夏休みに無事退院した私。2学期から学校に通い始めました。


担任の先生はベテランの女性で、いまでも親が感謝するほど良い先生でした。


まず入院中も私の席を用意してくれて

「いまは入院してるけど○○さんって子がいますよ~」と伝えてくれてました。

そしてクラス全員が私宛に手紙を書いてくれて、

往復3時間の道のりをかけて病院まで直接届けてくれたり。

退院したあとも、わたしの席の両隣をクラスの子ではさんで、困ったときに聞きやすくしてくれていました。


ほんとうに手厚く、こんな風に工夫してくれる先生がいるんだなと今でも感謝しています。


後日談、就活編へつづく