3月10日今日は一日雨でした。

先日天気もよく、アトリエ近くにある神社にお参りしました。私の後ろにお参りする方もいて、何となく急かされるようにお参りを終え…。しかし、それでもすぐに帰るのはもったいない気がして…。
ふと、鳥居の横に目をやると、小路を発見しました。春や夏は植物が多く見えなくて、冬は雪が多くて隠されていた小路です。
何の気なしに、そちらに足を向け、獣道を数分。
すると。観音様に出会いました。

函館山の33観音の一つ。32番目の観音様だそうです。
思いがけない出会いに、これは観音様のお導きに違いないと感じました。

「They say everything is changing, nothing is changing.」
29×45cm
2019
アクリル絵具 / パネル、和紙、写真
そしてこちらが、その神社で感じたことを、作品にしたもの。
私は長らく、目に見えないものの存在を完全に信じてはいませんでした。なぜなら、科学によって証明されていないものは存在していないと、小さい頃から教えられていたし、それが常識だと思っていたから。
でも、一方で私はそのような不確かな存在を描いていました。私にはそれが見えないが、でも確かにそこにいると感じる何かがあると思い描いてきました。
頭では存在を否定しながら、心の奥の魂のようなところでは、その存在を感じ描いていたのです。
そして、もうそれらの存在を認めてしまった方がいいのではないかと考えるようになりました。
科学では解明されないかもしれないけど、私はそれらの存在を認める。その方が私にとって生きやすい。その方がより豊かにいきられると、思うようになりました。
それは、つまるところ私が私自身の存在を認めるということと同等だったのだと、思います。
だから、私の描く生き物(精霊)はこの世界に存在しているのです。
ささきようすけ