『門脈血栓症』ってなんのこと? 肝硬変にはあるある | 石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

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土曜日の四日市消化器病センター

 

エコー下肝生検もありましたが、

肝臓がんにたいするラジオ波焼灼術(RFA)も

2例行われています。

今日の症例は、

肝臓に栄養を運ぶ『門脈』という血管に

血栓を伴っている肝臓がんの症例

 

普通の動脈と同じく『門脈』にも

血の塊ができることがあり

程度によっては肝臓に栄養が行き渡らなくなり

肝不全を起こすこともあります。

 

肝硬変の患者さんには割とよくみつかり

RFAを行ったあとにもできたりします。

 

なので、四日市消化器病センターでは

肝臓がんのオペ後5日で、CTやエコーにて

治療効果とともに

門脈の血栓ができていないか

必ず確認します。

早く発見できれば、

ノンスロンという注射薬やヘパリンの持続注射、

リクシアナという血液をサラサラにする内服薬を使って、

簡単に溶ける場合も多いです。

 

できてから発見までに時間がたった血栓は、

かちかちなので、色々薬を使っても

ちょっと溶かすのに苦労しますね。

 

今日の症例は、

少し前の検査では血栓がなかったけど

手術時に見つかってしまいました。

 



肝臓がんも放っておくわけにもいかないですし

比較的小さな新しい血栓なので、

今日のオペは予定通り行い、

術後出血のリスクが減った時点で

門脈血栓を溶かす治療を

開始することになりました。

 

 

さあ、無事手術もおわって

術後スイーツの時間

 

この時期、四日市消化器病センターの周囲は

『四日市梨🍐』のベストシーズン

 

ということで恒例になっていますが

四日市消化器病センターの前の

国道365号線をはさんだ石川果樹園さん

 

たくさんの梨をGETしてきました。

 

たどたどしい手つきで

梨をむきました🔪

 



最高!

いまですよ!いま!

 

今年は、雨がすくなく

実は小ぶりだが甘いとのことで

 

まさにそのとおり!

 

とれたての梨を、すぐにいただく贅沢

 

術後のつかれも

梨がとってくれましたね。