あのキラキラの眼はどこへ行っちゃうの?〜前編〜 | 石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

たま〜にTGRラリーチャレンジにエントリーするショボいラリーチーム監督のブログ

看護学生さんや新人看護師さん向けの話

 

このコラムを書くのは、ちょっと勇気がいるんだけど

長年、仕事柄看護師さんと接点が多くて、

看護師さんが就職した後について

ずっと感じていたことです。

 

四日市消化器病センターも

新人の看護師さん向けの

説明会に参加させていただきます。

https://ameblo.jp/yokkaichishoukaki/entry-12732997836.html

 

https://www.facebook.com/yokkaichishoukakitgrrally/posts/pfbid02dPbEgX9TKvAMvabKQ7jRGAJWfUcQBsG7Ez1BgqkqTpqsGdF2cZeoYGLUSw8bawxDl
 

就職活動の看護学生さんは

真剣に、希望いっぱい、目をキラキラさせて

説明を聞いてくれます。

 

ただ、当たり前ですが

XXX総合病院、OOO市民病院

といった大病院には黒山の人だかりになります。

 

就職される看護師さんの人数も桁違いです。

 

私も、このような大病院で働いたことがありますので、

就職後の看護師さんがどうなるかも

継時的に追えてしまいます

 

初めて就職した病院で

3年以上働いている看護師さんは

私の知る限り

ざっくり3割といったところ

 

『ラダー』といって看護師さんの習得スキルを

1年ごとに設定し

5年で一人前になるといった

教育カリキュラムを組んでいる病院がほとんどですが

どこまで、予定通りになってるのか

私には想像できないんです。

 

 

『ICU( 救命センター) に行きたいと希望したけど

配属は内科病棟』

逆に

『内科希望なのにオペ場』

 

『認定とかの資格をとるにも

配属先の関係で、数年以上チャンスがない』

 

『夜勤のとき、一緒に組んだ先輩が冷たくて

それが耐えられない』

 

『相談するいい友人、上司がいない』

 

『失敗を咎められて心が折れた』

 

『私はもう、看護師に向いてないし、

そんなことを先輩からそれとなく言われた』

 

やりたいことができない、人間関係に悩む

壁につきあたる‥

とまあ〜 ネガティブな感情ばかり

 

なぜかわかりませんが、

こういった新人看護師さんのお悩みも

直接一緒に仕事をする機会も多かった私に

想定より早く退職せざるをない事情などを

よく話してくれました。

もう、彼女たちの目にキラキラはなく

むしろ涙によるちがう種類のキラキラを目の当たりにしました

 

『退職希望を告げたら、師長(当時は婦長)さんから

『残されたものに迷惑がかかるよ。どうして?』

と止まるように言われたので

(うそでも)『結婚を前提とした彼氏ができた』

と言ったら『仕方ない』と受理された』

 

最近ではあまり退職希望者を

止めないようになっているようですが、

医療者は診療の世界で〝嘘は禁止〟

であるにもかかわらず

嘘をついた交渉までしたと‥

 

私もいわゆる総合病院から離れて20年が経ち

今では

四日市消化器病センターに直接就職される

新人さんの様子しか伺うことはできません。

 

四日市消化器病センターの守備範囲には

『消化器内科』『内視鏡』

『透析』『検診、ドック』

『整形外科』『眼科』

があり、

それぞれ、外来、病棟

各科目で行う手術すべて

 

ひととおりローテをして

管理(主任→師長→部長を目指す)

専門(認定看護師、特定看護師、技師の資格を取るなど)

総合(広く看護師の業務に携わる)

を意識してもらう

 

適性や病院事情もありますが、

とにかく本人が『やりたい』と言ったことを

一度はやらせようというスタンスなので

うまく自分の居場所が見つかった

若い看護師さんの目はキラキラが続きます。

 

〜後編へつづく〜