新しい時代に入った『肝臓がんに対する抗がん剤治療』 | 石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

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昨年の秋に

切除不能な肝細胞癌に対する抗がん剤

『テセントリク、アバスチン併用療法』

が承認されました。

 

その作用機序ですが

 

『テセントリク』は

免疫細胞の働きを元気にして

(免疫細胞を守って‥かな?)

がん細胞へのを攻撃をアシストします。

 

 

ガンが成長する際に、ガンは新しい血管を作って

栄養を取り入れようとしますが、

『アバスチン』はその血管を作らせない薬です。

その2種類の抗がん剤を順番に点滴する治療です。

 

 

1~2時間の点滴を3週間ごとに繰り返します。

副作用はこのようなものがあります。

 

 

効果ですが、大まかに言うと

CRとは〝ガンが消える〟

PRとは〝ガンが小さくなる〟ことです。

CRとPRをあわせて『約40%』の方に

効果ありですよということ。

(誇大広告ではありません🙇‍♂️)

 

これは既存の『飲む抗がん剤💊』を

上回る成績です。

 

もちろん生存曲線もよく⤴️なってます。

 

ということで、

肝臓学会の治療マニュアルは

『テセントリク、アバスチン併用療法』

が事実上第一選択👆になってしまいました。

 

『肝臓ガンにたいする抗がん剤治療』

に〝新しい時代が来た〟と言えます。

 

(以上『中外製薬』さんからの資料を拝借)

 

四日市消化器病センター🏥でも

すでに

『テセントリク、アバスチン併用療法』

を順調に受けていらっしゃる

患者さんがみえますよ。