不動産の管理業務における立退交渉。
これは、管理業務の中で一番難しい交渉。
すんなり行くことも多々ある。
しかし、不動産屋が頼りにされるのは、間違いなく厳しい交渉を迫られる相手。
その代表格は、言うまでもなく、893さん。
でも、本当に一番難しい相手は・・・本当にお金がない人。
最大の目的は 『追い出す』 ことですから。
行き先がない人、引越しするお金がない人は本当に困るんです。
この話は後日。
さて、入社して3年くらい経った頃だろうか。
管理職になり、(中小企業は昇進が早いのです。)部下も10名ほど預かる立場に。
部下の対応不備&私の未熟さによって、家賃を6ヶ月分も未納にするに至ったテナントがいた。
オーナーは、超有名企業(金融)。(注1)
テナントは、いつの間にか追い出されていた。
誰に?
右翼団体に。
テナントの代表者、どこに連れて行かれたか?
な、なんと。
『あおきがはらの樹海』だそうです。
本気で脅され、あることをして開放されたそうです。
何をしたか?
それは・・・マジで言えません。
ついでに。
なぜ、彼が樹海に連れて行かれたことを知っているか?
もちろん、拉致後、開放された彼を発見したからです。
では・・・、どうやって彼の居場所を突き止めたか?
それは、彼の子供が通っていた小学校に行ったのです。
そして、校門付近で下校途中の子供を捕まえて聞き込み調査。
もちろん、先生に聞いたって、彼の居場所なんぞ教えてはくれない。
変な噂が広がるのは時間の問題。
だから、時間との勝負です。
数時間で成果を挙げなければならない。
さて。
不動産賃貸の申込書には、『同居家族の生年月日』を記入する欄があります。
そうです。
子供の誕生日をもとに、同級生の子供を探し出して声をかける。
彼と仲が良かった子なら、何市に引越ししたかぐらいはわかることがあるのです。
今は物騒な世の中。
だからでしょうね。
みんな、名札をつけていない。
でも、当時は当たり前のようにみんな名札をつけている。
だから学年がわかる。
またまた脱線しました。
さて、この右翼団体、新米管理職の私はどう料理したか?
実は・・・簡単に料理されちゃいました。
全く歯が立たず。
日本刀を突きつけられました。
本当におしっこ漏らしたような、下半身が感覚なく痺れるような・・・。
この話、冷静に考えると恐ろしいこと極まりない。
もちろん、日本刀も怖かったですが、別の意味で私が本当に怖かったのは・・・。
後日、オーナーに連絡。
オーナー 『なんだぁ、早く言ってくれれば良かったのにぃ。今まで大変だったろ?』
私 『すみません・・・。』
オーナー 『ま、とにかく後は任せて。』
待つことわずか3日。
オーナー『追い出したからさ。じゃ、入居者の募集頼むね♪』
これって。。。
どう考えても、オーナーの後ろ盾が893でしょ。
誰もが知ってる超有名企業なんですが・・・。
(注1)物件を差し押さえ、売りに出すも売れずに仕方なく自らオーナーとして君臨。