2020年9月22日
90歳女性。高血圧、両膝関節症、腰・膝・背中に痛み、肩にしびれあり。歩行器使用。長男と長女が仲悪い。近くに住む長男はショーステイに入れようとし、岐阜に住む長女は岐阜につれて行こうとしてもめた。しかし、本人は隣に実の妹も住んでいることもあり、私の勤める施設が気に入っているため、現状維持を望んだ。そして、いろいろごたごたがあったが、結局、現状維持できた。
この女性、実はNo12の女性と大の仲良し。“やまちゃん”“えんちゃん”と呼び合っている。二人とも北海道開拓民の子供で、旦那は同じ赤平の炭鉱に勤めていた。炭鉱の仕事は危険だということで、共働きでお金を稼ぎ、貯めたお金でいっしょにこの町に引っ越してきた仲なのである。“えんちゃん”は、結婚前は根室標津で幼少期を過ごした。涙が凍るほどの極寒の一里の雪道を学校に通ったという。浜からは海を隔てて国後島に住む人々が見えたそうだ。その島の人たちは漁業で暮らしを立てていた人が多かったのだが、終戦前後、ソ連軍に拿捕され、人は帰国できたものの、漁船は戻ってこなかったという。
この女性、鍼灸は初めてで、初回の施術の日の夜、ぼ~として倒れそうになり、そのまま死ぬかと思ったそうだ。ところが、翌朝、気分快適で、何度か施術を繰り返すうちに、肩のしびれも取れた。そして突然、目がスッキリして、目の前の霧が晴れたようになり、昔の記憶がだんだんよみがえってきたという。
2021年6月10日
本人、私の施術を受けるのが楽しみ、とスタッフにも語られる。きょうは、黒い髪の毛が生えてきたといわれる。髪の毛をよくみると、新しい黒い髪の毛が生えてきている。
2021年9月30日
この施設での私の最後の施術。1週前の施術で、長年便秘だということで、沢田流神門とお腹にお灸をした。それがよかったのか、大量の便が出たそうだ。そして、この日の朝も快便だったという。私が、お腹にもお灸をしましょうか、と言うと、これ以上便が出ても困るからいいよ、と断られた。