だから高市早苗氏をステマの標的にした…「内部文書で判明」小泉進次郎陣営に入り込む"増税派"の正体
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2025年9月24日、東京・日本記者クラブで開催された自由民主党総裁選候補者討論会に臨む小泉進次郎農林水産大臣(左)と高市早苗前経済安全保障担当大臣。 - 写真=EPA/時事通信フォト
小泉進次郎氏が総理になったら、どのような政策を進めていくのか。
ジャーナリストの須田慎一郎氏は「小泉陣営のメンバーを見ると、岸田派、および菅グループが全面的にバックアップしていることがわかる。
岸田政権で行われた増税路線が継承されることは明らかだ」という――。
【内部資料】小泉陣営の組織図 ※本稿は、須田慎一郎氏のYouTubeチャンネル「ただいま取材中」の一部を再編集したものです。
■「岸田派・菅グループ」が推す小泉候補 10月4日に投開票日を迎える自民党総裁選について、筆者は非常に興味深い資料を入手したので、そこから読み取れることを皆さんに報告したい。
手元にあるのは、小泉進次郎陣営の選挙対策実務班の組織図であり、小泉陣営の組織体制を示す内部資料である。
この資料を読み込むと、やはり小泉候補が岸田派および菅グループの丸抱えで、今回の総裁選に臨んでいることが、明らかになってきた。
今回の小泉陣営においては、さまざまな役割分担に基づき複数の班が編成され、それらを統括する司令塔が設けられているという、いわばピラミッド型の組織となっている。
このピラミッド型の選対本部の中において私が注目したのが、小泉陣営が今回の総裁選に向けて打ち出している政策、いわゆる公約に関わる「政策班」だ。
この政策班で班長を務めているのが村井英樹衆議院議員である。「この人物が任命されるのか」と、私は少なからず驚かされた。
■岸田文雄の“左腕”となる人物 村井英樹氏とはいかなる人物か。 一言で表現すれば、岸田元首相の「左腕」である。
「左腕」という表現は一般的ではなく、通常は「右腕」と言われることが多いが、岸田元首相にとっての右腕は、もはや説明の必要もない人物であり、かつて官房長官を務め、現在は自民党選挙対策委員長を務めている木原誠二氏である。
木原氏は財務省出身でもあり、岸田氏にとってまさに右腕と呼ぶべき存在であるとすれば、これまであまり名前が知られていなかった村井英樹氏は、いわば「左腕」と表現するにふさわしい存在である。
両者ともに、言ってみれば岸田氏の側近中の側近である。特に政策面においては、岸田氏が村井英樹氏の意見に耳を傾ける場面が多かったとされている。 もっとも、村井氏は攻撃的な性格ではなく、財務省と円滑な関係を築くことができる人物である。決して財務省と衝突するようなタイプではない。加えて、彼は強固な緊縮財政志向を持っているとの指摘もあり、財務省と対立構造を築くような場面も見られないようである。 もっとも、財務省に対して全面的に依存すれば、その影響力にのみ込まれてしまうという懸念を抱いているとも言われているが、かといって財務省と全面的に対決する姿勢を取る様子も見受けられない。
■緊縮財政が基本路線 こうした点を踏まえると、小泉進次郎候補の経済・財政政策は、極めて緊縮的な色合いを持っていることが明らかである。
消費税減税、年収の壁の引き上げ、ガソリン暫定税率の廃止といった減税政策については、この陣営からは肯定的な意見はほとんど見られず、否定的な反応ばかりが目立つと言ってよい。