中国が独占するレアアースへの対応 | よかもん人生のブログ

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レアアース「脱中国」工程表の策定、G7合意案判明…各国の「溝」露呈回避へ首脳宣言は見送る方向

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読売新聞オンライン

昨年6月の先進7か国首脳会議(G7サミット)で記念撮影に臨む各国の首脳ら

 カナダで15~17日に開催される先進7か国首脳会議(G7サミット)で採択が予定される合意文書のうち、重要鉱物分野の原案が判明した。世界有数のレアアース(希土類)などの生産国である中国への輸入依存度を下げることを念頭に、調達先の分散化に向けて目標期限を示す工程表を年内に策定する。

 米国のトランプ政権と欧州の結束が乱れる中、サプライチェーン(供給網)の安定化は優先事項と捉え、足並みをそろえる形だ。

【表】一目でわかる…重要鉱物分野についてのG7合意案のポイント

 今回のサミットで各国は首脳宣言の採択を見送り、個別のテーマごとに合意文書を発表する方向で調整している。トランプ政権の高関税政策やロシアのウクライナ侵略への対応を巡るG7内の溝を露呈させないためで、重要鉱物のほか、人工知能(AI)や山火事対策など、合意形成が比較的容易とみられる7分野の文書が準備されている。

 読売新聞が入手した重要鉱物分野の原案では、「我々は国家安全保障と経済安全保障で共通の利益を有している」と指摘し、名指しを避けつつも中国依存のリスクに言及。

 「重要鉱物の調達基準に基づいた(新たな)市場を形成する工程表を策定する」と明記した。日米欧で共通の基準とし、各国政府が、基準を満たす採掘業者や投資企業に補助金を優先して拠出する方針も盛り込んだ。

 調達基準については、イタリアでの昨年のサミットで、価格だけに着目せず、調達元の透明性や信用性など「非価格基準」を考慮する原則を確認していた。

 欧州の外交筋によると、工程表では、この原則を迅速に具体化させるため、▽国際機関や鉱物採掘国、企業との協議▽詳細な調達基準の策定▽企業などに対するガイドラインの策定――といった課題に期限を設けることが想定されている。

 ガイドラインでは「調達基準に満たない特定の国から一定以上の割合を輸入しない」などとする目標が見込まれているという。G7はメンバー国以外にも、こうした取り組みへの賛同を呼びかける方針だ。

 レアアースは、電気自動車やスマートフォンなどに使用され、中国が世界生産量の7割を占める。中国はトランプ政権による高関税政策への対抗策として、レアアースの輸出規制を打ち出している。