ロシアの極秘衛星が制御不能となりぐるぐる回転?衛星破壊兵器と推測される「コスモス2553」への警戒感
スペースチャンネル宇宙系YouTuber
制御不能で回転する衛星のイメージ 出典:スペースチャンネル(AI)
ロシアが打ち上げた極秘衛星「コスモス2553」が、宇宙空間で制御不能になっている可能性が高いと米国企業が報告しました。
この衛星は、米政府が以前から「核による対衛星兵器プログラム」と関連付けて注視してきたもので、今回の不具合がロシアの宇宙軍事計画に打撃を与える可能性も指摘されています。
■ 制御不能?ぐるぐる回転する衛星

「コスモス2553」は、ロシアが2022年2月、ウクライナ侵攻直前に打ち上げた衛星です。
米国企業は世界中の地上レーダー網による観測から、2023年末から同衛星が異常な回転運動をしていることを検出。
さらに別の企業の光学観測でも、衛星の明るさが不規則に変動していることが確認され、制御不能状態の可能性が高まっています。
ロシア側は一貫して「この衛星は高放射線環境下での機器試験を目的とした科学研究用だ」と主張しています。
しかし米国防総省や宇宙軍は、「衛星の特性や挙動は説明と一致しない」と疑念を表明。実際、コスモス2553は高度約2000kmという、通信衛星や地球観測衛星が通常避ける高放射線地帯に投入されていました。
米政府はこの衛星そのものが兵器ではないとしつつも、「広範な衛星網を破壊できる核兵器システムの開発に関与している」との見方を強めています。特に、ウクライナ軍が使用しているSpaceXの「スターリンク」通信網を標的とする可能性が懸念されています。
■ 宇宙軍拡の懸念も高まる

現在、ロシア、米国、中国は、それぞれ数十億ドル規模の予算を投入して宇宙軍事技術を急速に拡大中です。
人工衛星の数も急増しており、民間や軍事を問わず、軌道上の監視能力が国家安全保障上の最重要課題になっています。
そんな中、ロシアが地上および軌道上でのターゲットに対して攻撃意志を示していることは、誤認やエスカレーションのリスクを高めると警鐘が鳴らされています。
最新の観測では、「コスモス2553」が一時的に安定した可能性も示唆されていますが、完全な機能回復かどうかは不明です。同衛星の打ち上げは「ロシアの核宇宙兵器開発」に関する懸念を一段と強める契機になったとされており、今後も警戒が続いています。
今や宇宙は単なる科学や探査の舞台ではなく、軍事と安全保障の最前線となりつつあるのかもしれません。ぜひ皆さんからのコメントお待ちしています。
軍事衛星が攻撃されて狂ったのなら一大事だ。