松の内の中日(4日5日)に、甘木では初市として安長寺境内で、
今も『ばたばた市』が開催される。
バタバタ市は、1月14~15日であったが平成12年より1月4~5日となった。
詳しくは⇒ばたばた市と天然痘を参照
子供の頃は、それはもう賑やかな祭りで狭い境内は出店と人出で、
すれ違いもままならないほどであった。
ばたばた市の土産のメインは、豆太鼓である。

しかし、それは親が買う物で子供は手を出さなかった。
お年玉を握り締め、何を買おうかと出店ごとに覗き込み迷いに迷い。
買い込んだ物を見せ合った。
友達に先んじて珍しい物を手に入れたら自慢の種になった。
テレビなどは無い時代、何の変哲も無い、動くパラパラ絵に惹かれた。
半信半疑でガマの油売りや、
毒蛇ハブを見たさに口上を聞いたものだ・・・最後までハブは出てこない
見世物小屋のけばけばしい絵に、引き込まれた。
安長寺の大楠は子供天国だった。
大楠の裏に開いた室の中に小さな社が祭られていた。
子供は楽に入れるのだが誰一人、入ろうとはしなかった。
境内の鐘楼には良く登った、禁止規則を破ると仲間内で自慢できる。
立ち入りは禁止されていたのだが・・・上る事が勇気の証でもあった。
和尚さんに捕まれば、説教されて親が呼ばれるのは覚悟の上である。
この境内中を使って、鬼ごっこや、かくれんぼ、缶蹴りに興じた。
この大楠からは、大人の指ほども有る青虫が垂れ下がってくる。
後で知ったのだが、アオスジアゲハの幼虫(芋虫)だと知った。
1度だけの経験だが大楠の葉が全て食べつくされ夥しい芋虫が
大楠から垂れ下がっていた事が有る。
それでも大楠は枯れずに今に命を繋いでいる。
幼少の頃、正月の思い出書きでした。