夏の終わりが近づくと共に故郷甘木(朝倉市に名称変更)では盂蘭盆行事の「流れ灌頂」が行われる。
京都方面では「地蔵盆」が行われる時期でもあるという。
盂蘭盆行事の「流れ灌頂」は花火大会と共に鯉釣りの思い出が頭をよぎる。
去年も確かこの時期に書いているはずだが、何度も書きたい思い出である。
「流れ灌頂の由来]は観光協会の紹介文で次のように書いてある。
◆第58回甘木河畔流れ灌頂・花火大会 甘木地区 開催日 平成18年8月26日(土)~27日(日) 交通 西鉄甘木駅・甘木鉄道甘木駅から徒歩10分 西鉄バス甘木川バス停下車すぐ みどころ ■26日(土)19:30~ 花火大会 ■流れ灌頂法要会8月26日・27日 明治十年(1877)の西南の役では、官軍・薩軍に多くの犠牲者が出た。前年の秋月の乱でも、地元士族 に犠牲者が出た。そのときの戦死者、 戦病者の霊を慰めるため、当時の寺院と数人の発起人により、明治11年に小石原川に かかる甘木橋下流の川畔に祭壇を仮設し、大法要が行われたのが流灌頂の始まりである。戦時中一時中断したが、昭和22年から、日清・日露戦争をはじめ、第2次世界大戦などで、亡くなられた人々、並びに祖先の御霊を慰める為、8月下旬の2日間施餓鬼供養を催し、家内安全を祈願するため、流灌頂大法要が行われている。 問合せ 朝倉商工会議所 TEL0946-22-3835 朝倉市観光協会 TEL0946-24-6758
子供にとっては、由来など上の空で意識はこの時だけ行われる花火大会と鯉釣りに興味があった。
小石原川から流れてくるこの甘木川で、泳ぎを習い覚えた「よかもん」を含む子ガッパ達は、
夏休みともなると連日の川遊びで魚は捕り放題、ホタルは乱舞し、サワガニには手を噛まれる。
そんな甘木川が最大の娯楽場であった。
だが鯉釣りは別、子供の粗末な釣り道具では鯉は容易に釣り上がらなかった。
祭りでは短い竿に値段によって強さの違う鯉釣り仕掛けが売られていた。
上手くタイミングが合えば子供にも容易に大物が釣り上がる。
川水を引き入れた浅い生け簀の周りは黒山の人だかりが出来、ヤンヤ、ヤンヤの喝采に包まれる。
裸の鯉針をパクパク動く鯉の口めがけて流し込む。
上手くタイミングが合うと鯉との駆け引きが始まり、周りからは、ああだこうだのヤジが飛び交う。
鯉に何度も空気を吸わせ、弱らせた後「いちにっさん」のタイミングで引き上げる。
鯉に手を触れてはならないのがルールである。
大半は糸が切れ負けになるが、上手く釣り上がった時の歓声と胸のトキメキは今でも忘れない。
錦鯉発祥の地である新潟県ではこんな行事は見たことも聞いたこともない。
村おこし町おこし行事としては祭りに人を呼び込める行事となるだろうに・・・
「流れ灌頂」には数十年帰っていない、今はどんな変化を見せているのだろう。