写真の整理をしていたら、他界した母が晩年に出した古い手紙が出てきた。
凡そ15年前の母90歳(父93歳)の時の手紙である。
その頃私が、ならい覚えたワープロ文字で出した手紙の回答で、
自分たちはワープロ文字には馴染めない。
下手でも良いから手書きの手紙が欲しいと書かれている。
目も手も足も体にもガタが来た、
父さんとどちらが先に迎えが来るか判らないと、切々と書いてある。
私が好物だったお菓子が25円から45円に値上がりしていたので「たまげた」と書かれていて、
少しだが送ったと書き添えられている。
この手紙は母からの最後の手紙となり、翌年の春、父は亡くなりその3年後、母も他界した。
写真の整理をしなければ埋もれていた手紙、読み返しこの文を書きながら目頭が熱くなっている。