今朝は外が騒がしい、朝から着飾った若いお母さんが、
新幼稚園児の手を握り入園式のため我が家の前を歩いて行く。
ここの幼稚園は、お寺さんが経営しており、毎年4月8日の今日が入園式となっている。
言わずもがなの事だが、今日の入園式、潅仏会(かんぶつえ)はお釈迦様の誕生日に合わせている。
潅仏会は、花祭りとして日本各地で行事が行われている。
お釈迦様の生まれた日は定かではないが、紀元前、466年とも、564年とも呼ばれている。
俗人と違い、お釈迦様は,ルンビニの花園で母親麻耶夫人の右脇から生まれたと伝説は伝える。
産道を通らずに生まれた事は凡人とは違う偉大なる聖人の誕生に箔をつけている。
その後の逸話には事欠かないが、それはお坊さんに任せよう。
園長先生は玄関先でニコニコと出迎えされていた。
犬たちとの散歩の帰り道に、二言三言話を交わし、別れたが、賑やかな笑い声が聞こえていた。
明後日からは一転して、朝の泣き声が、年中行事として聞こえてくる。
母親との別れを悲しむ、新入園児たちの声である。
さながら、賽の河原の泣き声かと、聞き耳を立てると、
地蔵菩薩の声に変わり、先生方の、「なだめすかす」声が聞こえてくる。
一週間か十日も過ぎれば、園児たちは落ち着き、後は姦しいだけとなる。
毎年恒例のことだが、ほほえましい光景は何時までも続いてほしいものだ。
短歌; 灌仏会、甘茶で祝う、花祭り、今日の佳き日に、華やぐ笑い。「よかもん作」