【肚】

というのは面白いもので意識できるまでに私は相当の年月を要しました。


八光流を習い初段から2段、3段、準師範技である4段、そして師範技に至り、それでも良く分からない。


免許皆伝、三大基柱を伝えられてもまだ分からないという駄目で下手な門人と言えるでしょう。


分かり始めたのは本部道場に帰って来て若先生の個人教伝を初段から4段までしっかりとおさらいしていく過程でのこと。


ある日、自分のお腹と腰の間に力が入る感覚がありました。しかし稽古をしないとすぐに消えてしまう。


それが消えずに残り常時何かの動作をする時にも肚の力を使う事が出来るようになってきました。


初代宗家先生の書籍の中には「問題は肚だ。」という言葉があります。


肚をどう鍛え使うかが本質的な身体の使い方、コツになるのでしょう。


型稽古により肚が鍛えられるのですが肚を意識できるまでにはコツがあるのです。


そして稽古に留まらず全ての動作、自転車に乗る、立つ、歩く、掃除機をかけるなどでも肚を使えるようになるのです。


折角学ぶなら最短最効率で学ぶのが現代社会。


理はすぐに分かります。


体現するには自分の身体と対話する必要があります。

そして相手の身体とも対話が必要です。


自転車に乗るときは自転車との対話が必要です。


掃除機を使うときは掃除機と対話する。


肚はまた身体的であり精神的な意味合いもあります。


一緒に肚を鍛え使い方を学んでいきましょう。