ジル・ペイトン・ウォルシュ。英国古典ミステリを継承して | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

図書館

 

連休はジル・ペイトン・ウォルシュ〝イモージェン・クワイ〟シリーズの第2・3作を読んで過ごした。イモージェン・クワイはケンブリッジのセント・アガサ・カレッジの専属保健士。年齢は30代半ば。かつては医師を目指していたが、医師の免許取得を目前に、すべてをなげうって駆け落ちした。

 

結局、駆け落ち相手に捨てられて。第3作『貧乏カレッジの困った遺産』でも、やや軽薄な元カノにフラついてしまい、まぁこの手の相手に弱いのかな。男運がない。ただ、現在の小規模ながら歴史ある大学の専属保健士という日々に満足しなじんでいる。

 

J.P.ウォルシュ:ケンブリッジ大学の途切れた現行の謎(1993)創元推理文庫

J.P.ウォルシュ:貧乏カレッジの困った遺産(2006)創元推理文庫

 

ジル・ペイトン・ウォルシュはドロシー・セイヤーズの〝ピーター・ウィムジイ卿〟シリーズの公式続編を依頼されていることから分かるように、英国古典ミステリを踏襲した作家で、アガサ・クリスティやセイヤーズに深く親しんでいる。彼女の作品はミステリとはいうものの大学の日常を物語る風でもある。

 

とにかく、主人公のイモージェン・クワイの日々が細やかに描かれていて、クワイと一緒に「キルト談義(第2巻)」の仲間入りしそうな感じ。相手が女性にも関わらず(つい)感情移入してしまう。クワイのやや古風な人柄にして(抑制的優しさ?を持つ)保健士的包容力が心地よいw

 

 

〝イモージェン・クワイ〟シリーズは全4作。図書館に最終巻が見当たらないためネット古書を注文した。殺人事件が起きても心穏やかに読めるお気に入りのシリーズです。

 

カタログ・ポスター

 

ブログに載せたイラストを集めたB2版カタログ・ポスターが届いたので額装を。通勤途中で拾った栃の実や、甘く上品な香りのボケの実が転がっている。