東野圭吾。マスカレード・ゲーム | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

阿部寛・長澤まさみ

 

東野圭吾『マスカレード・ゲーム(2022)集英社』シリーズ第4作最終巻。警視庁捜査一課の新田浩介は三度、殺人犯を追いホテル・コルテシア東京に潜入捜査をすることになり、新たな殺人を阻止すべく、コンシェルジュの山岸尚美と協同する。

 

冒頭、交換殺人というよりも多人数によるルーレット殺人を想定しての書き出しながら、現行では「交換殺人」はリスクが多すぎることからミステリのプロットに使われることが少なく、本作でも途中から新たな動機解明が主題となっていく。人気のシリーズで木村拓哉と長澤まさみ主演で映画化された。

 

東野圭吾:マスカレード・ゲーム(2022)集英社

 

ミステリ界の安打製造機・東野圭吾のシリーズものはいずれも人気が高くハズレがない。個人的には『探偵ガリレオ』の短編が好みだが『マスカレード』も悪くない。映像化されたものでは、映画よりもテレビドラマ版の『探偵ガリレオ(福山雅治)』と『新参者・加賀恭一郎(阿部寛)』を推したい。

 

『マスカレード・ゲーム』の映像化は木村拓哉の代わりに加賀恭一郎役で好演した阿部寛と長澤まさみが「いいな」などとキャスティングを入れ替えて読み進めた。知人読書仲間に本シリーズ第1〜3巻をあげたところ、第4巻はお返しの回覧本で読むことができた。ありがたい。