フレンチ警部シリーズ。名探偵は花盛り | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

ミス・マープルに草笛光子を

 

近年はミステリ本の記事が多くなった。コロナ禍があって巣ごもりが続いたのとテレビドラマの劣化が激しいのも原因かも。娯楽が映像から読書に回帰していく?

 

週末もF.W.クロフツのフレンチ警部シリーズ『ホッグズ・バックの怪事件(1933)創元推理文庫』で(久しぶりに)徹夜をしてしまった。徹夜明けはフルート・アンサンブルの一日練習日なのに。テストの前夜に限って読書が止まらないというヤツでしょうかね。

 

さて、その「怪事件」とは、数分前に居間で新聞を読んでいた旦那がいきなり蒸発、寒中に部屋着のまま人ひとり忽然と消えるというもの。失踪事件としてフレンチ警部が駆りだされ、細い糸を執拗に追いかけているうちに次第に事件は異様な様相を見せていくのですが。

 

 

箒雲(巻雲)の下で(上)/窓のペンギン

 

解決編では、フレンチ警部は捜査上の情報はすべて読者と共有しているとして、いちいちその事実をページで示し、解決に至るまでの推論を開陳するというもので、フレンチ警部の面目躍如たるものがあります。これは昭和8年の作品で、わが国では捕物帖が大ブームの時代です。

 

佐々木味津三「右門捕物帖(昭3)」野村胡堂「銭形平次捕物控(昭6)」その後、横溝正史「人形佐七捕物帳(昭13)」以降は捕物名人の花盛り。現代小説の多くは(ほとんどかも)ミステリ要素が盛り込まれるように。ミステリ全盛の時代ともいえますが、さて今後は果たして… というところです。