黒木華。僕の姉ちゃん | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

ドラマ 僕の姉ちゃん

 

昨年 Amazon Prime で一括配信された益田ミリ原作ドラマ『僕の姉ちゃん』は、30歳の白井ちはる(黒木華)と社会人新人の白井純平姉弟の一話20分ほどの会話劇。白井ちはるは仕事ができる会社員ながら家ではグダグダ、男女の機微に通じ、人生初年兵の弟になにくれとなく処世を訓じるのだが…

 

白井ちはる。30歳ともなれば男女間の裏表に詳しく、となれば幻想もまた抱きかね「結婚するなら8時間くらい。残りの時間はひとりでいたい」などと達観に届きそうな手合いで、恋愛夢中を歩む白井純平の幻想をはぎ取っていく。その掛け合いが面白く、また演じる黒木華と杉野遥亮がはまっている。

 

上野千鶴子:スカートの下の劇場(1989)河出書房新社

 

男性の前では「女性に無意識などはない」と、その挙措には(それなりの)意図があるものだよ。と、ちはるは純平の蒙を開こうとするあたり、上野千鶴子の『セクシィ・ギャルの大研究(1982)光文社』『スカートの下の劇場(1989)河出書房新社』のリフレクションのよう。かように女子力は解析され言語化され消化されていくのだろうかね。純平、どーする。

 

公園にて