シロフォン奏者:ブラームスの「雨の歌」
ブラームスのピアノ四重奏を、シェーンベルクがオーケストラ用に編曲したものを(初めて)聴いた。交響曲第5番? 第4楽章にはシロフォン(木琴)が使われていて、ずいぶん遊び心にあふれた編曲になっている。ハンガリー舞曲のようなブラームスの初期作品が漂わす愉悦性を意識したのかもしれない。
木琴のその屈託のない乾いた音色、リズミックで子犬が飛び跳ねるようなイメージは、音楽の演奏を超えて遊戯のような。小学生のころ、木琴を巧みに操つる女の子に憧心を抱いたことが、あったような… イラストの「雨の歌」と木琴はちょっと合わないかな。ブラームスつながりでちょっと連想しました。
白土三平:カムイ外伝 乱心法獣遁の術
白土三平:カムイ外伝 第二部(雑誌切抜)
車庫奥から白土三平「カムイ外伝 第二部」を自家製本した雑誌切り抜きが大量に出てきた。週末は穏やかな天候を良いことに布団干しを兼ね、陽だまりを愉しみながら久しぶりに読み返してみた。厳しい掟にあって、抜忍カムイは追手と死闘を繰り広げながら、かつての仲間を殺すことで今を生きる。
各地をさすらうカムイは、さまざまな人々と邂逅し、その出会った人たちの思惑、そして成り行きに翻弄されながら、まさしく翩々する枯れ葉のごとく。多くの死が描かれ、結果としてわずかに生き延びることになる物語が紡がれる。しかし大いなる自然の営みのなかでは、人の生死など何事もなげに消費されていく。
長岡市 福島江(阪之上小学校前)