ウは宇宙のウ。田嶋みのり | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 サッカー皇后杯準決勝の田嶋みのり

 

サッカー皇后杯準決勝、全日本代表の主力が集結するなでしこリーグの王者・ベレーザに、2部のエルフェン埼玉のゲームは終始埼玉が押し気味に進んだが、延長の末やはり日本代表のベレーザ小林里歌子に決勝点を押し込まれた。ただ、辛くもセーブされたものの田嶋みのりのボレーシュートは強烈だった。

 

レイ・ブラッドベリの傑作短編を萩尾望都が描いた「ウは宇宙のウ」に収録された「集会」は、万聖節の宵に30年に一度妖魔たちは集い饗宴が開催される。しかし病弱で〝半妖怪〟なティモシー少年は皆にからかわれるばかり。宴が果て妖魔たちが立ち去っていく中で、ティモシーが大好きなエナー叔父さんは

 

一人前の妖魔は不死だけれども日没しか活動できず息を潜めて暮らすしかない。ティモシーは身体が弱く次の30年後まで生きられないかもしれないが「少なく生きることが本当に豊かなことなんだよ」みたいな言葉を残す。手元に原本がないので言葉通りではないけれど、レイ・ブラッドベリの詩的SFの白眉です。

 

書庫の底から表紙の色が褪めてしまった萩尾望都の漫画文庫がでてきた。もはや「レイ・ブラッドベリを読む齢ではないか?」と思いつつもパラパラやっていたら、上記のエナー叔父さんの言葉にであった。伝えるべき時に少ない言葉で的確に話すことは難しい。エナー叔父さんを見習おうね。