海街diary | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 sketchbook.016 映画 海街diary(2015)

 

暇にまかせて映画「海街diary」を見直してみたら、原作が吉田秋生だったのですね。吉田は私と同世代のコミック作家で「吉祥天女(1983)」や「BANANA FISH(1986)」は読んだ覚えがある。それが現在「こんなコミックを描いているのか」と、なんだか感慨深い。

 

父母がそれぞれ別のパートナーを見つけて家をでてしまい、残こされた3人姉妹は肩を寄せ合って暮らしていたところ、父の病死によって異母妹を迎え入れることとなり、やがて家族として心ゆるしあうようになる。姉妹それぞれの屈託がきちんと語られ、綾瀬はるか・長澤まさみ・夏帆・広瀬すずなど、いずれも好演している。

 

 吉田秋生:海街diary(2015.07)月刊flowers別冊

 

ということで久しぶりに吉田秋生のコミック(の前半1.5冊分)を読んでみた。コミック本全8冊の内容なので、映画化にあたってはずいぶん刈り込んだと思うが、是枝監督らしく過不足なく仕上げてある。もともと〝泣かせる映画〟は苦手なのだが、老人化がいちじるしいこともあって、幾度も目頭が熱くなった。

 

ところで、このお話は4人姉妹なので納まりがいいが、男の子がひとり二人混じってしまったら、ずいぶんと混乱するのかも。あるいはさっさと分解してしてしまうのではないかと思うのだが、せっかくの良いお話に難癖つけるのもね。止めようね。イラストは描きどころが多くて場面選びに苦労した。