野崎六助のミステリで読む現代日本 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 旧セキグチビル(2004)長岡市

 DPEショップ(2004)長岡市

 

野崎六助「ミステリで読む現代日本(2011)青弓社」は世紀が変わってから10年ほどのミステリ界の傾向を詳細している。野崎は該博な知識がありすぎるために隘路に(好んで)はまり込む傾向があって(こちらの理解力の問題だといわれそうだが)時おり判り難くなる。

 

21世紀以降脚光を浴びることになったライトノベルを定義するならば、安価な文庫本の体裁でキャラクター・イラストのカバー(乱暴にいえば)若年層を主要なターゲットに絞った〝期間限定商品〟である。若者読者層は何年かごとに入れ替わるからラノベの市場は回転が激しく競争も熾烈だ。

 

 長岡市(2004)

 

佐伯泰英の時代劇シリーズものなどもいわばライトノベルで、こちらは主に高年齢層向けに書かれているわけだからシルバーノベル(シルノベ)と呼称したら。などとあって、確かにいわれてみれば。こうしたミステリ紹介本を読むと、いろいろと読み落とし本に気づかされる。(過剰的に読書範囲が広がるのは困るのだが)早速4冊ほど図書館にネット予約をいれた。