志村立美の表紙絵原画 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 恋文道中記:志村立美 表紙絵原画

 

前回ブログで掲載したオールロマンス社刊「妖奇 臨時増刊」野村胡堂の銭形平次捕物控・長編「恋文道中記」の志村立美による表紙絵原画です。以前紹介したものですが、ひさしぶりなので再掲載いたしましょう。原画を手に入れた当時は、描かれた出版物が判らずずいぶん探したものでした。志村は「丹下左膳」の挿絵を描いて一気に人気挿絵画家になるのですが

 

概略は wiki に記載がありますので、興味のある方はご覧下さい。志村はもともと耳が不自由でした。かつて隅田川の川向こうを辰巳の方角といい、辰巳芸者の語源にもなっていることから〝遠い辰巳〟に〝耳が遠い立美〟とひっかけたペンネームとのこと。耳が遠いのでいつも大声で話しかけてくるので「往生した」といった絵描き仲間の報告が残されています。晩年は挿絵から離れ美人画で一家をなしました。

 

 妖奇 臨時増刊:表紙・裏表紙

 

志村立美が戦前に描いた挿絵原画をもうひと組所蔵しています。