楽天全集「世態人情風俗漫画集」 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
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2008年07月10日ブログでも紹介した「北澤楽天全集」を折々仕事の合間に眺めている。第2巻「世態人情風俗漫画集」に、明治38年にモコモコとした大きな襟巻が、大正13年には長いショールを首に一巻き、ちょうど現在のマフラーが流行ったとある。その頃の洋髪は七三、オールバック、耳かくし、さては髷のない行衛不明などというのがあった。黒髪は油っ気を抜いて灰色にし、ボヤボヤな散らし髪や焼きゴテで波打たせて、書き眉、ほお紅、眼隈、口紅とフランスの淫売風と辛辣に書いてある。

明治35年、田舎もんの杢兵衛と田子作が東京見物にやってきてビアホールに入る。麦酒がでてきて「こりゃあ、泡ぁ喰うのか? 唐辛子の飯に生漬の香の物(カレーライスにサラダ)」を、無理して喰わないと田舎もんと思われるだよ。最後のコーヒーがまた苦い「センブリ(下剤)だと思って一息に呑んでしまうべぇ。「ひゃぁ、口直しに角砂糖がついてたよ」東京モンは気が利いているとさげている。附録月報に尾竹国観、田中比左良が文章を寄せている。

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こうしてページを繰っていると、今も昔もたいして変わらない。さて昼休み散歩、こうして並べるとたえず若い娘を追いかけるようで大変よろしい。鼻ひげをたてた謹厳そうな親父が案外撮りそうな写真であります。今日あたりは来客もないかと思っていたら次々と来る。暇にあかせてつきあっていたら早夕刻であります。日が長くなってきました。S女から夏みかんのマーマレードをいただきました。ちょうどカンタンマーマレードがなくなったところですので、これは楽しみ。明日から連休に入ります。