あけましておめでとうございます。

年末年始は僕と妻の実家に入り浸り、地元の友達とも会ったりして酒浸しの日々を送っておりました。

昨年最後に書いたものにコメントを頂いてましたが、返信コメントも書けずに申し訳ありませんでした。

また今日からぼちぼち更新していきますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、前回のエントリで吉田さんからコメントをいただきましたので早速回答を書かせていただきます。凄く遅くなってしまったのは申し訳ありません。

まず水道事業をなぜ公営でやっているかについてですが、たしか水道敷設のきっかけとなったのが、開国による伝染病蔓延を防ぐためだったと思います。コレラなんかから国民を守る国策ですね。

それに加えて、広範囲に水道管を敷設したり浄水場を作ったり、事業の初期投資が巨額ってのも公営でやらなきゃならない理由じゃないかと思います。

で、なぜ水道事業が企業会計なのかですが、水道事業は地方公営企業法の適用を受ける事業で、地方公営企業法では会計の方法について発生主義をとりなさいとされているからです。

発生主義っていうのがいわゆる複式簿記の事で、一般会計でやってるのが現金主義の単式簿記の事です。

じゃあなぜ複式簿記にしなさいってなってるのかですが、単年度に生じた実際の現金の動きを記帳する単式簿記では、その事業の経営状態を把握するのに不十分だったからです。

何が不十分なのかについては色々あるのですが、例えば建設した資産を耐用年数で割って費用化する減価償却の概念が複式簿記にしかありません。

減価償却の概念がないとどう困るのかというと、例えば20年使える施設を償還期間10年の借金で建設したとして、単式簿記であれば10年間の水道使用料で負担することになります。つまり、残りの10年間は負担ゼロになってしまい、同じ施設を使う人の間で負担する料金算定に不均衡が生じることになるのです。
20年使える施設を使う前半10年間と後半10年間の使用者間で不公平が生じてしまうというわけです。

水道や下水道って、事業開始前に巨額の投資をして資産形成し、その資産を使って経営をやっていくので、取得した資産がどれくらい経営に影響してるのかを正しく把握する必要性が強いんです。
そこが一般会計とは切り離された特別会計でやってる健康保険なんかとは違う点かと思います。

それと、地方公営企業というのは税金負担の、例えば道路や公園とは違い利用者が特定されます。入場料や通行料をとるものでなければ、公園や道路は誰が使っているのかを特定できませんが、水道は開栓手続きをするので使用者は特定されるのです。
なので、その利用者間、世代間での均衡を図る必要があり、その手段のひとつが減価償却であり複式簿記になります。

実は地方公営企業法って、公営企業が出来る前に成立した法律ではないんです。
公が営む企業が乱立し、単式簿記の官庁会計では会計制度なんかが不十分だったから制度化したものなんです。

理由は今書いたものだけではないんですが、やはり初期投資が巨額で、その投資によって形成された資産の情報をお金と結びつけることで見える化する必要があったのが企業会計をとる最大の理由かと思います。

あと、一般会計でも徐々にバランスシートなんかの財務諸表を作成し公開する動きが進んでます。これは日本全体が新規投資から維持管理や改築の時代にシフトし、対内的にも対外的にも資産維持に着眼しやすくしたって意味じゃないかと思います。

かなり分かりにくい説明になった気もしますが水道が企業会計の理由としてはこんなところかと思います。

んで個人的には複式簿記や企業会計って単式簿記の官庁会計と違いすぎて、初めて見た時は発狂しそうになりました。ものすんごい分かりにくかったし勉強もしましたが、慣れてきた今は少し楽しいです。